人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2020年12月4日

ビエルサ率いるリーズは要注意。チェルシーよ、心してかかれ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
  • Line
ビエルサ

リーズのビエルサ監督

今週末、プレミアリーグの注目カードはノースロンドン・ダービーである。したがって……といいたいところだが、筆者は生まれついてのへそ曲がりだ。チェルシー対リーズも興味津々のカードである。

リーズはとにかくよく動く。試合開始から後半の追加タイムまで、走りっぱなしだ。当然、パスコースは増える。相手DFラインが乱れる。チャンス到来。シュートに正確性を欠き、総得点はリーグ10位の15に留まっているものの、そのアタッキング・フットボールはエンターテインメント性が実に豊かだ。

アウェーではあるが、入れ代わり立ち代わりチェルシー陣内に進入し、揺さぶってくるに違いない。古巣との対戦に意気込むパトリック・バンフォードがプレスの先兵として奔走し、二列目も連動してチェルシーDF陣に襲いかかる。MFカルヴィン・フィリップスが操る長短・緩急自在のパスも、何度となくチャンスを創出するだろう。

対するチェルシーは守りが安定してきた。エトゥアール・メンディが先発GKに起用された6節のマンチェスター・ユナイテッド戦から、5試合で1失点。4回のクリーンシートも記録している。レンヌからやって来た新GKは、公式戦12試合のうち9試合で無失点だ。プレミアリーグ5節までは11失点。ケパ・アリサバラガとの定位置争いは、早くも決着したといって差し支えない。

また、チアゴ・シウヴァが周囲の予想よりも早くプレミアリーグのプレー強度にフィットしたため、最終ラインも崩れなくなってきた。右からリース・ジェイムズ、クルト・ズーマ、T・シウヴァ、ベン・チルウェルに固定された4バックが、リーズ戦でも先発に名を連ねる公算が非常に大きい。

さらに、チェルシーの巨大戦力は大胆なローテーションが可能だ。チャンピオンズリーグのセビージャ戦(アウェー)に出場し、4ゴールを挙げたオリヴィエ・ジルーをベンチに温存しても、67分で退いたカイ・ハヴァーツ、クリスティアン・プリシッチをスターターで起用できる。セビージャ戦で出場機会のなかったタイミー・エイブラハムはなおさらだ。リーズ戦までの試合間隔は中二日だが、体力的な負担はある程度、軽減できるはずだ。

不安要素があるとすれば、フランク・ランパード監督の経験だろう。監督キャリアはまだ3年目だ。リーズのマルセロ・ビエルサ監督は、指揮官として30年の時を刻んでいる。一昨シーズン、ランパードがダービーを率いていた当時に両者はチャンピンシップで対戦し、プレーオフも含めてビエルサに軍配が上がっている(3勝1敗)。

経験不足のランパードにとって、酸いも甘いも噛み分けてきたビエルサはとてもとても厄介な相手だ。百戦錬磨の名将はチェルシーのビルドアップを牽制するべく、ズーマをターゲットにするのではないだろうか。T・シウヴァに比べると緻密さに欠けるCBを狙うのは、至極当然のプランだ。

ビエルサ率いるリーズは、リヴァプールとマンチェスター・シティをも苦しめている。チェルシーよ、心してかかれ。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ