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サッカー フットサル コラム 2020年9月16日

新戦力がいきなり機能!古豪エヴァートンは上々の出だし

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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開幕戦でのゴールセレブレーション

開幕戦でのゴールセレブレーション

チャンピオンズリーグが3回、スーパーカップは4回、クラブワールドカップは2回、さらにセリエA、プレミアリーグ、リーグアン、ブンデスリーガなどで、率いたクラブに数多くのタイトルをもたらしてきた。実績は申し分ない。

カルロ・アンチェロッティである。

華々しいタイトル歴から判断すると、昨シーズンは失敗だった。マルコ・シウヴァ前監督が自信と秩序を破壊した後の途中就任とはいえ、8勝6分6敗。堅守で鳴るアンチェロッティらしからぬ脆さも垣間見え、チェルシー戦で4失点。アーセナルとウォルヴァーハンプトン、ボーンマスにも3点を奪われる始末だ。GKジョナサン・ピックフォードがつねに危なっかしいという絶望的な理由があったにせよ、トップ10を外す12位では及第点にほど遠い。

だからこそ百戦錬磨の指揮官は、夏の市場で新GKを探しはじめた。市場が閉まる10月5日までみずからのコネクションをフル活用し、安定感のあるGKを物色するという。一部で最有力ともいわれたエミリオ・マルティネスがアーセナルからアストンヴィラに新天地を求めたため、マンチェスター・ユナイテッドのセルヒオ・ロメロが第一ターゲットかもしれない。

さて、今シーズンのエヴァートンは中盤が強力になった。レアル・マドリーからハメス・ロドリゲスが、ナポリからはアランがやって来た。ワトフォードのアブドゥライ・ドゥクレも獲得した。そして彼ら新戦力は、トッテナムとの開幕戦でいきなり機能する。

ハメスとリシャーリソンの連携は、旧知の間柄であるかのようにスムーズだった。ドゥクレとアランのコンビネーションも心地よく、中盤は攻守ともほとんどスキがなかった。また、前線と中盤が連動しているため、昨シーズンまでは「マークすべき選手を見失いがち」との批判が多かったCBマイケル・キーンも余裕綽々のプレー。1-0の勝利に貢献した。

いやいや、この程度は当たり前と考えなければならない。前述した選手に加え、リュカ・ディーニュ、ドミニク・カルヴァート=ルーイン、トム・デイビス、セオ・ウォルコット、メイソン・ホルゲイトなど、エヴァートンにはすぐれたタレントが揃っている。トップ10を外すような陣容ではない。

10月17日のリヴァプール戦まで、ウェストブロム、クリスタルパレス、ブライントンと3連勝も可能なスケジュールだ。アンチェロッティが戦術をさらに落とし込み、選手たちの共通理解が深まりさえすれば、マージ―サイド・ダービーでも3ポイントを奪えるかもしれない。

キープ力と打開力に長けたハマスとアンドレ・ゴメスを軸とするポゼッションは、非常にテンポがいい。アンカーのアランは確かな技術と状況判断で勘所を抑えている。ジェイマス・コールマンはソン・フンミンとの一対一で後れを取らなかった。

わずか1試合で判断するのは早計だが、開幕戦のエヴァートンには少なからぬ手ごたえが感じられた。古豪復活に向け、上々の出だしである。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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