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サッカー フットサル コラム 2020年9月4日

【高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ 2020 関東】チーム紹介:柏レイソルU-18

サッカーニュース by 川端 暁彦
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柏レイソルU-18

柏レイソルU-18

古くは明神智和氏、近年では酒井宏樹(現・マルセイユ)、中村航輔(現・柏レイソル)など多くの日本代表選手を輩出している育成の名門だ。Jリーグ以前の日立サッカースクール時代にも、現在は育成組織の一つで指導者を務める元日本代表MF酒井直樹氏を輩出するなど、その歴史は長い。

U−12からの一貫指導を重視している点も特徴で、今季のチームもその多くがU−12やU−15時代から「柏レイソルアカデミー」のサッカーで育ってきた生え抜き選手たちで、U−18チームの指揮を執る31歳の青年指導者・山中真監督もまた、柏レイソルアカデミーの出身である。

かつては長く千葉県1部リーグから上部リーグへ昇格できずに苦しんだ時期もあったが、2014年に高円宮杯U−18プレミアリーグEASTへ参入を果たすと、DF古賀太陽(現・柏)、上島拓巳(現・アビスパ福岡)、MF中山雄太(現・ズヴォレ)、手塚耕平(現・横浜FC)、FW伊藤達哉(現・シント=トロイデン)、大島康樹(現・栃木SC)らキラ星のごときタレント集団は、初出場にしてプレミアリーグEAST初制覇を為し遂げている。

昨年も優勝こそ青森山田高校に譲ったものの、過去最高となる2位の戦績を残しており、今季が始まる前に選手たちが掲げた目標も当然「優勝」。大会の形式は変わってしまったが、タイトルを狙う姿勢に変わりはない。

昨季のチームからは13得点をあげてリーグ得点王となったFW奥田陽琉(現・早稲田大学)や、トップチームに昇格したFW細谷真大、鵜木郁哉が卒業。「本当に前線のメンバーが凄くて、前に預ければ何とかしてくれるという感覚があった」とMF田村蒼生が語るとおり、ショートパスを繋いでゲームを組み立てる従来のレイソルアカデミーとは少し毛色の違う「前線のパワフルさを活かすことを意識したサッカー」(山中監督)も織り交ぜてリーグを席巻した。

今季はそこから一転、「昨季のようなパワフルさがない分、うまさと賢さで勝負できる選手が揃った。今年はより“うまさ”を追求していきたい」と、U−17W杯日本代表だった田村らが小気味良くボールに絡む技巧派を活かすスタイルでリーグタイトルを狙うこととなる。後方に関しても山中監督の信頼厚い主将のDF戸田伊吹、U−17W杯日本代表だったビッグセーバーのGK佐々木雅士ら昨季の経験者が多数残っており、こちらも大きな不安はない。

賢いテクニシャンが揃い、より“うまさ”を追求する柏U−18が、イレギュラーな形となったプレミアリーグ関東のタイトルを獲りにいく。

文:川端暁彦

川端 暁彦

元サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』編集長。育成年代から日本代表まで幅広く取材を重ねる。

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