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サッカー フットサル コラム 2020年4月10日

エヴァートンのターゲットはベイルかハメスか!?

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ハメス・ロドリゲス

日本映画『クライマーズ・ハイ』をDVDで堪能した。1985年の日航機墜落を描いた作品で、上映時間の146分が瞬く間に過ぎていった。正義感ぶっているくせに勉強不足が見え隠れするキャスターの暴言や、このご時世でも給与が約束されている政治家の御託宣でイライラするよりも、映画や書物から数多くのものを吸収した方がいいに決まっている。

洋の東西を問わず、名作は人の心に染みわたる。

さて、今回も来シーズンの話だ。再開時期が不明とはいえ、いつか必ずフットボールはわれわれの日常に帰ってくる。当然、各クラブも補強を目論み、なおかつ余剰人員の整理も進めなくてはならない。

どうやらついに、ガレス・ベイルはレアル・マドリーを去る決心を固めたようだ。「フットボーラーではなくゴルファー」「無駄飯食らい」「恥さらし」などなど、マドリディスタとメディアに罵詈雑言を浴びせられながらも、頑なに移籍を拒否してきた。しかし、ヴィニシウス・ジュニオールの台頭によってクラブ内の優先順位が下がったため、「もはやこれまで」と観念したという。

マドリード市を拠点とする『AS』は、「エヴァートンと接触か」と報じていた。そう、発信源はマドリーに詳しいメディアである。当然、内部の動きには敏感だ。ジネディーヌ・ジダン監督とフロントが話し合いの機会を設け、ベイルの放出を決めた。その情報を嗅ぎつけたとも考えられる。

ベイルのエージェントを務めるジョナサン・バーネットが過去に何度も、そして今後も口を酸っぱくして残留を訴えるに違いないが、ウェールズ代表FWが戦力外であることはだれの目にも明らかだ。

一方、エヴァートンはベイルを欲しているだろうか。答はNOだ。ドミニク・カルヴァート=ルーイン、モイゼ・ケーン、ギルフィ・シグルズソン、リシャーリソン、ベルナールなど、攻撃陣はタレントが揃ってる。この陣容にベイルを加えても意味はなく、35万ポンド(約4690万円)という高すぎる週給も含めて、積極的な補強対象とはいえない。

同じマドリーなら、むしろハメス・ロドリゲスだ。この男の才能にはカルロ・アンチェロッティ監督が惚れ込んでおり、中盤の構成力を欠くエヴァートンにはうってつけのタイプである。

マドリーからエヴァートンではステイタスがやや気になるかもしれない。しかし、ハメスとジダン監督の確執は長く続き、ふたりが握手する確率はおそらくゼロだ。それならば、バイエルン・ミュンヘンとマドリーで同じ釜の飯を食った当時から良好な関係を維持するアンチェロッティ監督のもと、その才能を見せつけてやればいい。一部でハメスの新天地候補と報じられたLAギャラクシーは、ステイタスでエヴァートンを下まわる。

『AS』と同じくマドリード市を拠点とする『MARCA』は、ベイルとハメスの二枚撮りを報じていたが、何事に関しても堅実なアンチェロッティ監督が無駄遣いするとは思えない。ターゲットはハメス一本。ゴルファーは不要だ。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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