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サッカー フットサル コラム 2020年3月6日

チェルシーのトップ4フィニッシュにはベテランの力も必要だ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ジルー

複数の代替プランを用意していても、物事には限度がある。

チェルシーのフランク・ランパード監督は頭を抱えているに違いない。エヴァートンとの一戦(ホーム)が間近に迫ったいま、多くの主力が戦線を離脱しているからだ。

エンゴロ・カンテ:鼠蹊部、臀部
カラム・ハドソン=オドイ:脛部
タミー・エイブラハム:足首
クリスティアン・プリシッチ:鼠蹊部、臀部

彼ら4選手は復帰の目処すら立っていない。また、アンドレアス・クリステンセンは打撲の痛みが引いておらず、ウィリアンとマテオ・コヴァチッチはアキレス腱に違和感を訴えている。そしてジョルジーニョは累積警告で出場停止。実に厳しい状況だ。

もちろん、チェルシーには底力がある。最終ラインはキャプテンのセサル・アスピリクエタが健在で、ベンチに甘んじていたマルコス・アロンソも本来のパフォーマンスを取り戻しつつある。中盤ではリヴァプール戦とのFAカップ5回戦でロス・バークリーが異彩を放ち、前線のオリビエ・ジルーとペドロ・ゴンサレスは頼もしい。また、メイソン・マウントとビリー・ギルモアといった若手が首脳陣の期待に応え、GKケパ・アリサバラガは、リヴァプール戦(前出)の好守が不振脱出のきっかけになるかもしれない。

しかし、直近5試合は1勝3分1敗。チャンピオンズリーグの出場権を争うレスターとアーセナルに引分け、マンチェスター・ユナイテッドには0-2の敗北。トッテナムを2-1で退けながら、チェルシー同様に負傷者続出に悩むボーンマスと2-2で引分けている。アーセナル戦は勝ってしかるべき内容だった。アウェーとはいえ、ボーンマス戦でポイントをロスしてはいけなかった。このクラブにはホームでも0-1の苦杯を舐めている。

また、アウェーでニューカッスル、サウサンプトン、ウェストハムに敗れるなど、今シーズンのチェルシーは取りこぼしも少なくない。新旧交代の狭間とはいえ、多くのポイントを失ってきた。勝負事に〈たられば〉は禁物だが、ニューカッスルとサウサンプトン、ウェストハムに勝っていれば、ホームのボーンマス戦で3ポイントを獲得していたら、現時点で57ポイント。マンチェスター・シティと並んでいた。あー、もったいない。

残り10試合。リヴァプール戦とシティ戦が残っているため、取りこぼしはCL出場権獲得の妨げとなる。好調シェフィールドとのアウェーは要注意だ。最終節は〈狼の巣〉に乗り込んで、ウォルヴァーハンプトンと一騎打ち。この一戦は勝った方がトップ4というシチュエーションになるかもしれない。

最終盤はプレッシャーの連続だ。ランパード監督が期待する若手だけではなく、幾多の関門をくぐりぬけてきたベテランの力も必要になる。ジルーやペドロは出場機会が増えるだろうか。ランパード監督の人選が、チェルシーの今シーズンを大きく左右する。有効に使ってこその戦力である。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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