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サッカー フットサル コラム 2020年1月31日

データ重視の人選ならばピックフォードよりヘンダーソン

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ディーン・ヘンダーソン

データはひとつの目安だが、見逃せない要素を突きつけられるケースもある。

★3位:ディーン・ヘンダーソン(シェフィールド)
セーブ率:74・68%
★21位:ジョーダン・ピックフォード(エヴァートン)
セーブ率:63・92%

イギリスの人気サイト『フットボール365』が、プレミアリーグのGKをセーブ率で格付けした(1月26日現在/対象は24名)。イングランド代表を率いるガレス・サウスゲイト監督の背筋にも、冷たいものが走ったとか走らなかったとか……。

所属クラブによってゲームプランに違いがあるため、このデータを鵜呑みにするのは愚の骨頂だ。しかし、イングランド代表の正GKピックフォードは21位。彼の下には信じられないような不振に陥ったケパ・アリサバラガ(チェルシー)、リヴァプールの二番手であるアドリアン、そしてアレックス・マッカーシーにポジションを奪われたサウサンプトンのアンガス・ガンしかいない。ピックフォード自慢のキックも精度を欠いているため、エヴァートンのカルロ・アンチェロッティ監督は夏の市場でイタリアから新GKを獲得する、との情報も漏れ伝わってきた。

一方、ヘンダーソンは好調だ。リヴァプールのアリソン、トッテナムのウーゴ・ロリスに次ぐリーグ3位のセーブ率を誇っている。安定感が増し、スーパーセーブで貢献。賞味期限切れ気味のダビド・デヘアに代わり、来シーズンは古巣マンチェスター・ユナイテッドにローンバックする可能性まで浮上してきた。

所属するシェフィールドの調子もすこぶるいい。24節終了時点の23失点はリヴァプールの15失点に次ぐリーグ2位の好成績だ。攻→守の切り替えが素早いフィールドプレーヤーと結束力をもたらしたビリー・ワイルダー監督に、ヘンダーソンは感謝しなければならないだろう。ただ、今シーズンの彼は凡ミスが激減している。雑なピックフォードは周囲に余計な不安を巻き散らす。

1週間前の当コラムでも指摘したように、ハリー・ケインとマーカス・ラシュフォードの負傷によって攻撃のプランが崩れた。したがってヨーロッパ選手権の成否は、守備力が大きなカギを握る。トレント=アレクサンダー・アーノルド、キーラン・トリッピアなど、右サイドバックは人材豊富だ。左サイドはベン・チルェルの成長で計算が立ち、センターバックはジョー・ゴメスの復調が心強い。だからこそ、より慎重なヘンダーソンをGKに起用した方が、イングランド代表は落ち着く公算が大きい。ピックフォードは突然、自分ひとりでリズムを崩す悪癖もあるからだ。

ドイツはマヌエル・ノイアーとマルク=アンドレ・テア・シュテーゲン、イタリアもジャンルイジ・ドンナルンマとサルバトーレ・シリグを擁している。ライバルに比べると、イングランドはGKの質が低い。サウスゲイト監督も、データ重視の人選を一考すべきではないだろうか。

なお、『フットボール365』の格付けに興味のある方は下記まで。
https://www.football365.com/news/keeper-stats-kepa-most-expensive-alisson

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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