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サッカー フットサル コラム 2019年12月13日

マルセリーノからアンチェロッティへ?アーセナルは鞍替えか

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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アンチェロッティ監督

イタリアを頻繁に訪れていた当時、通訳を介してカルロ・アンチェロッティに何回か質問したことがある。試合中の陣形変更、選手交代の意味など、ド素人の筆者にも丁寧に答えてくれた。選手交代後の動きを、アンチェロッティみずからノートに描いて説明もしてくれた。

監督キャリアは1995-96シーズン、セリエB(当時)のレッジャーナがスタート。同クラブを1シーズンでセリエBに戻すと、翌シーズンはセリエAのパルマに引き抜かれ、続く97-98シーズンは2位に導いている。その後、ユベントス、ACミラン、チェルシー、パリ・サンジェルマン、レアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘンといったヨーロッパの強豪を渡り歩いた事実が、世界有数の名監督であることの証明だ。

昨シーズンからナポリの監督に就任した。スクデットはユベントスに譲ったものの、選手層から判断すると11ポイント差の2位は上出来だ。多くのメディアが「さすがアンチェロッティ」と絶賛し、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長も、おおいに満足したはずだったのだが……。

現地時間12月11日、デ・ラウレンティスはアンチェロッティを解雇した。チャンピオンズリーグではリヴァプールに1勝1分。今シーズンの公式戦でヨーロッパチャンプに唯一の土をつけ、ラウンド16に導いてもいる。ただ、デ・ラウレテンティスの現場介入やセリエAの不振(15節終了現在7位)なども災いし、アンチェロッティは一年半でナポリを追われた。

「マウリツィオ・サッリ(現ユベントス監督)が率いていた当時のチームに比べると、あまりにも退屈。解雇は当然だ」「アンチェロッティはジェントルマン。辞めるべきはラウレンティスだ」

サポーターの意見は二分しているという。

こうして、名将アンチェロッティがフリーになった。イギリスの『sky sports』は、「早くもエヴァートンがコンタクト!?」と報じている。アーセナルも動いているようだ。四~五日前まではマルセリーノ・ガルシア(前バレンシア監督)が最有力だったが、英語力ではアンチェロッティが圧倒的に上まわる。ウナイ・エメリ前監督はコミュニケーション不足が解雇につながった。マルセリーノからアンチェロッティに鞍替えしたとしても不思議ではない。

マヌエル・ペジェグリーニ監督が賞味期限切れになりつつあるウェストハムも考えているはずだ。守備は相変わらず脆弱で、名GKルカシュ・ファビアンスキを負傷で欠いているため、90分にわたって失点の危機をはらんでいる。組織を建て直し、守備力を向上するうえで、アンチェロッティはうってつけの存在だ。

エヴァートンかウェストハムか、ブランドイメージならアーセナルだ。いずれにせよ、アンチェロッティを招聘できたクラブが窮地を脱する可能性は非常に大きい。プレミアリーグの監督に就任するのなら、強欲なデ・ラウレンティスも文句はいわないだろう。さぁ、おもしろくなるぞ。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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