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サッカー フットサル コラム 2019年12月11日

9人もの主力が戦線離脱。ボーンマスは厳しい闘いが続く

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ウィルソン

16節のボーンマス戦終了後、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督は敵将エヂ・ハウを慮った。

「試合中にふたりの主力を失うなんて、本当に気の毒に思う」

34分、ネイサン・アケが右ハムストリングを痛めた。64分、カラム・ウィルソンが右脛周囲の筋肉に違和感を訴えた。

いま、ボーンマスは9人もの選手が戦線を離脱している。前述した二名に加え、ジュニア・スタニスラス、ロイド・ケリー、ジョシュア・キング、チャーリー・ダニエルズ、スティーヴ・クック、アダム・スミス、デイヴィッド・ブルックスが故障者リストに名を連ねる始末だ。ケリーとキングは順調に回復しているようだが、そのほか7名に復帰のめどは立っていない。

しかも次節はチェルシーとのアウェーゲームである。今シーズン、フランク・ランパード監督率いるウェストロンドンは好調だ。チャンピオンズリーグでもラウンド16進出を決めた。なおかつ守備の要であるアントニオ・リュディガーが復帰し、アキレス腱断裂のリハビリに励むルベン・ロフタス=チークを除くすべての主力が起用可能だ。もはや勝負はみえているのだろうか。

仮に敗れると、ボーンマスは6連敗だ。ウェストハム、アストンヴィラ、サウサンプトンの結果次第では降格圏に足を踏み入れる。多くのメディアが「ハウ監督解任か!?」と騒ぎ立てるに違いない。近ごろのプレミアリーグは監督の任期が短くなっており、負傷者が多いとはいえ6連敗は容認できないというシナリオを描きたくもなる。

プレミアリーグに昇格した2015-16シーズンと17-18シーズンに開幕から4連敗、16-17シーズンは中盤戦に1引分けを挟む5連敗、昨シーズンも11節から4連敗を喫しているが、ボーンマスのジェフ・モスティン会長はつねにハウ監督をサポートしてきた。現場と連絡を密にとり、そのときの感情で人事を動かすような愚は決して犯さなかった。これがボーンマスの強みである。

おそらく今回も、モスティン会長は泰然自若に構えるのではないだろうか。8年以上もハウ監督に託している事実が、双方の信頼関係を表現している。まして主力の大半が戦線を離脱する由々しき事態だ。チェルシー戦で好結果が得られなかったとしても、ハウ監督に責任をとらせるとは思えない。また、サポーターもこの青年将校を圧倒的に支持している。

ボーンマスの厳しい闘いはまだまだ続く。チェルシー戦から13日間で4試合という日程のなか、さらなる負傷者が出るリスクも避けられない。しかし、彼らは心と心を通い合わせながら、いくたびのピンチを乗り切ってきた。再上昇の日は、いつか必ずやって来る。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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