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リオネル・メッシは凄い選手だ。年間ベストイレブンの常連であり、世界のトッププレーヤー歴代百選といった企画には、必ず上位5人に選ばれる。よほどの天邪鬼でなければ、メッシの名を投票用紙に書き込むはずだ。
メッシは2019年のバロンドールにも選出された。4年ぶり6回目の受賞。なるほどな……。でもこの人選、ちょっとだけ首を傾げたくならないか。メッシのパフォーマンスを上まわった選手、年間通して高いレベルを貫いた選手がひとりだけ存在する。リヴァプールのフィルジル・ファンダイクだ。
昨シーズン、プレミアリーグの優勝こそマンチェスター・シティに譲ったものの、1敗しかしていない。チャンピオンズリーグ準決勝ではメッシのバルセロナに勝っている。1st.legで0-3と先行されながら、2nd.legは4-0の大逆転。決勝でもトッテナムを2-0で退け、ヨーロッパのテッペンに立った。ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネ、モハメド・サラーの〈ファビュラス3〉も大活躍したとはいえ、リヴァプールの快進撃を支えたのはファンダイクだった。成績も印象度もメッシにまさるとも劣らない、いやいや、ファンダイクの方がインパクトは大きかったように思える。
個人賞はDFに与えられるケースが少なすぎる。2006年のファビオ・カンナバーロを最後に、バロンドールはFWやMFばかりだ。そもそも1972年と76年にフランツ・ベッケウバウアー(訳注①)がこの勲章を手にした後、カンナバーロまで30年も空いている。全盛期のフランコ・バレージ、パウロ・マルディーニ、アレッサンドロ・ネスタといたイタリア代表の優れたDFでさえ、バロンドールとは縁遠かった。
今回からレフ・ヤシン(訳注②)賞が新設されたGKは、リヴァプールのアリソンが栄えある第一回目の受賞となったが、ベッケンバウアー賞でもボビー・ムーア(訳注③)賞でも、DF部門にも冠が必要だ。
プレミアリーグでは2010-11シーズンがネマニャ・マティッチ(マンチェスター・ユナイテッド/当時)、翌シーズンはヴァンサン・コンパニ(マンチェスター・シティ/当時)が年間MVPに輝き、昨シーズンはファンダイクが受賞した。16-17シーズンは、守備的MFとしてチェルシーの優勝に貢献したエンゴロ・カンテのものになった。守る側の貢献を形にして残したのだから、納得できる人選だ。
FWや攻撃的MFに比べると目立つ部分が少ないものの、DFはより脚光を帯びて、高く評価されて当然のポジションだ。チームは基本的に後ろから創る。守備を軽視してはいけない。
【訳注①】フランツ・ベッケンバウアー:リベロというポジションを確立。1974年ワールドカップで西ドイツ(現ドイツ)優勝の立役者となった
【訳注②】レフ・ヤシン:1950~60年代に活躍したソ連(現ロシア)の名GK
【訳注③】ボビー・ムーア:1966年ワールドカップでイングランドを優勝に導いた名DFであり、稀代のリーダー
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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