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サッカー フットサル コラム 2019年11月6日

バイエルンが名もなき者を新監督に起用するとは思えない

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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アッレグリ

この人事はなにを意味するのだろうか。ヨーロッパ・フットボール全体に、大きな影響を及ぼすのだろうか。

11月3日、バイエルン・ミュンヘンは、ニコ・コヴァチ監督の退任を発表した。ウリ・ヘーネス会長、カール=ハインツ・ルムメニゲ代表、スポーツディレクターのハサン・サリハミジッチにコヴァチを加えた四者で協議した結果、合意による退任に至ったと表向きには伝えられている。しかし、解雇であることは想像に難くない。コヴァチは就任直後から守備面の不安を解消できなかった。主力との不和も露呈した。

また、ドイツカップのボーフム戦であわや敗北の危機に追い込まれたり、10節のフランクフルト戦で1-5の大恥をさらしたりしたため、コヴァチの印象はさらに悪化したのだろう。傷口が広がる前の処置として、上層部は退任という名目の解雇が適切と判断したと考えられる。

さて、多くのメディアが次期監督候補を独自にピックアップしている。

ジョゼ・モウリーニョ? ありえない。本人は「いつの日かブンデスリーガで指揮するため、ドイツ語を学習中だ」と語るが、なにかにつけて権力を欲するこの男を、なにかにつけて権力を振りかざすバイエルン上層部が選択する確率はゼロに等しい。しかもモウリーニョはカネがかかりすぎる。

マウリシオ・ポチェッティーノ? トッテナムとの関係は冷え切った、とも伝えられている。就任6年目。サイクルは終わったのかもしれない。ただ、チャンピオンズリーグでバイエルンはトッテナムに7-2の大勝を収めている。「オレたちにKO負けを食らったクラブの監督だろ?」。選手が受け入れるだろうか。

マッシミリアーノ・アッレーグリ? 本人の希望はプレミアリーグで、英語を絶賛レッスン中。トッテナム、アーセナル、ユナイテッドといった有名クラブの現監督も微妙な立場だ。チャンスを待つか。しかし、バイエルンのブランドイメージは捨てがたく、アッレーグリがプライドをくすぐられても不思議ではない。

さらにアヤックスのエリック・テン・ハーグ、ライプツィヒのラルフ・ラングニックの名前も挙がっていたが、どぎつい政治力が必要なバイエルンを渡り歩くには、経験が不足している。

「新監督はインターナショナル・ウィーク期間中に決定する」

ヘーネス会長が明言した。世界有数のネットワークと交渉力を持つバイエルンのことだ。すでに目星をつけているに違いない。そして彼らの人選は、今後のヨーロッパ・フットボールに少なからぬ影響力を及ぼすはずだ。バイエルンは世界に冠たるビッグクラブだ。名もなき者を新監督に起用するとは思えない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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