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FIFA U-17 ワールドカップが開幕。U1-7日本代表が初戦で優勝候補の一角オランダに完勝した。
日本が入ったグループDは、オランダ、アメリカ、セネガルが同居したいわゆる「死のグループ」。中でも、U-17ヨーロッパ選手権(U-17ユーロ)で優勝した欧州王者のオランダこそ“最強の敵”と見られていた。なにしろ、U-17ユーロはこれで2連覇。前回のU-17ワールドカップで優勝したイングランドを、なんと5対2というスコアで破っていたのだ。
昨季のチャンピオンズリーグで若手中心のアヤックスが大躍進を遂げたことは記憶に新しいが、そのアヤックスの育成部門を中心にしたチームで、ペーター・ファン・デル・フェーン監督も大会前にこう豪語していた。
「オランダは1974年、78年、2010年のワールドカップで世界一に近づいた。女子代表も今年のワールドカップで決勝まで進んだ。しかし、一度もまだ世界大会で優勝したことがないのだ。われわれが新しい歴史を作ってみせる」と。
実際、試合開始から10分ほどはオランダのスピードある展開に日本代表はすっかり後手に回ってしまった。7分には右サイドをモハメド・ターブーニに突破され、中央でハンセンが合わせたがシュートはわずかに左に外れた。もし、この早い時間に先制されていたら、日本にとってかなり難しい試合となったはずだ。
しかし、相手のスピードにも、またMFのマートセンが最終ラインに落ちてサイドバックを上げる相手のシステムにも、日本の選手はすぐに慣れて落ち着いた対応を見せるようになる。
相手のアタッカーにはきっちりと寄せてスペースを与えず、前線がきっちりと相手のビルドアップを追ってパスコースを消す。そして、奪えると判断すればきっちりとラインブレークしてでも体を寄せていくし、「奪えない」と見るやリトリートして相手のパスをからめとってしまう。
奪いに行くのか、チャレンジはせずにリトリートするのか。その判断力の高さが、日本の守備の武器。そして、リトリートしても守れるのは中央の守備が安定しているからだ。
つい最近まで日本の弱点と言われていたセンターバックとゴールキーパーだが、CBの半田陸は落ち着いた対応でゴール前の広い範囲をカバー。奪った後の前線への思い切ったフィードで再三チャンスを作った。
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