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いつまでウジウジしていてもらちが明かない。ここはひとつ、ポジティブシンキングとやらでマンチェスター・ユナイテッドのいいところ、明るい材料を探してみるか。
(1)新戦力はよくやっている。
バルー・マグァイアは早くも守備陣の中心になった。空中戦はほぼ無敵。ビルドアップにも積極的に関与する。オーレ・グンナー・スールシャール監督によると、「リーダーの素質も備えている」とのことなので、いずれはキャプテンということか。また、アーロン・ワン=ビサカはギャリー・ネヴィル以来となる〈真っ当な〉右サイドバックだ。天性のスピードと瞬発力、柔軟性を利した一対一でボールを奪いとる。さらにダニエル・ジェームズは早くも3得点。大胆な仕掛けから、数多くのチャンスを創出している。
(2)ビッグ6にはまだ負けていない
開幕戦でチェルシーを4-0で葬り、第9節はアーセナルに1-1のドロー。たった2試合でも、負けていないってことは事実だ。
(3)少しずつ若手が台頭してきた
ジェームズとワン=ビサカは前述したとおりで、メイソン・グリーンウッドはスールシャールが「天性のゴールゲッター」と評する逸材だ。タヒス・チョン、アンヘル・ゴメス、ジェームズ・ガーナーも、先発のチャンスを虎視眈々とうかがっている。
ええーい、苦しすぎるわいっ! キーボードを叩きながら空しくなってきた。どこをどの角度からつつけば、ポジティブにはなれるっていうのさ!? 新戦力はよくやっているけれど、マンチェスター・シティ、トッテナムとはまだ闘っていないし、20日はリヴァプール戦だ。足首を負傷しているポール・ポグバは、まだ復帰できない。ダビド・デヘアはスペイン代表として出場したスウェーデン戦で右足の外転筋を痛め、欠場が濃厚だ。絶望的な戦力ダウン。
若手が台頭したといっても、スールシャールの性急な若返り政策によるものだ。実際、監督たっての希望でチョンとゴメス、ガーナーのローン移籍が取り消されている。クラブ内の生存競争が激しいわけではない。
いったい、この先どうなるのだろう。自称・名監督で、戦術家でもモチベーターでもなかったサム・アラダイスに、いつもの偉そうな顔で「プレミアリーグから降格する恐れもある」とまで言われた。ところが、スールシャールを守ってきたはずのOBたちは反論せず、口うるさいG・ネヴィルでさえもノーリアクションだ。まさか、認めたのか!?
過渡期のいまは耐えがたきを耐えるべきだとしても、試合内容が切なすぎる。ボールを前に運べず、プレースピードに欠け、連動性はまったくない。嗚呼、やっぱりウジウジしてきた。なにかで気晴らしできないかな。そうだ、とりあえずリヴァプール戦を観なければいいんだ。現実逃避……。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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