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サッカー フットサル コラム 2019年8月23日

余剰戦力を整理せよ。ムスタフィとエルネニーに戦力外通告

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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シュコドラン・ムスタフィ

別れのときがやって来た──。

アーセナルのウナイ・エメリ監督のコメントが、高級紙『ガーディアン』に掲載されている。

「ふたりとも素晴らしい選手だが、チーム状況を踏まえると、彼らの能力を示すチャンスはほとんどない。主力として活躍できるチームを選択すべきだ」

エメリ監督に戦力外を通告されたのは、ショコドラン・ムスタフィとモハメド・エルネニーだ。ともに放出候補といわれていたため、「なるほどな」と納得できるものの、指揮官の冷徹な発言が『ガーディアン』に、捏造・推測を嫌うメディアに躍ると、勝負の世界の厳しさがひしひしと伝わってくる。

エージェントを通じて「アーセナルLOVE」を発信していたムスタフィだが、みずからのミスを責任転嫁することでサポーターの信頼を失っていた。また、ダビド・ルイスの加入により、いやいや、ブラジル代表歴を持つ男が市場の最終日にチェルシーから移籍していなかったとしても、ムスタフィの序列は高くなかった。エメリ監督はソクラティスとカラム・チェンバースを評価し、左ひざ前十字靭帯の断裂で昨年12月から欠場していたロブ・ホールディングも、9月中に復帰できるメドがついた。D・ルイスを含め、センターバックは4人でローテーション。ムスタフィ不要、という答が導かれたに違いない。

本来、エルネニーは1月に退団する予定だった。彼もSNSで別れを示唆している。しかし、適当な買い手が見つからなかっただけで、今回の戦力外通告も大きな驚きではない。ルーカス・トレイラ、マッテオ・ゲンドゥージ、グラニト・ジャカといったポジション争いのライバルにまさる能力を持たず、エメリ監督はジョー・ウィロックに中盤センターとしての才能を見いだそうとしている。エインシュリー・メイトランド=ナイルズも、このポジションは対応可能だ。エルネニーとアーセナルの関係は完全に終わった。

移籍市場の終盤に、キーラン・ティアニー、ダニ・セバージョス、ニコラ・ペペ、D・ルイスを獲得してサポーターを喜ばせたが、収支のバランスを整える意味でも余剰戦力の売却は避けて通れない。他国の市場が閉まる9月2日まで、少なからず動きはあるだろう。そけい部やハムストリング、でん部など、負傷に苦しみつづけるコンスタンティノス・マブロパノスは、ホールディングの復帰とD・ルイスの加入で立場が怪しくなってきた。そして二列目の人材が、ダブついているようにも感じられるが……。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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