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サッカー フットサル コラム 2019年8月16日

ネイマールの信用は地に堕ちた。それでもバルセロナが…

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ネイマール

どんな手を使ってでも出ていくからな!

この夏、ネイマール陣営はなりふりを構っていない。懇意のメディアを利用し、自分はさも引く手あまたのような情報を操作する。トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドからオファーが届いた、という噂まで巻き散らした。いやはや……。トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は、ネイマールのようなタイプが大嫌いだ。ユナイテッドは補強の軸を英国系の中堅、若手に切り替えた。ネイマールは対象外である。

しかし、パリ・サンジェルマンに留まれないことは周知の事実だ。ナセル・アル・ケライフィ会長もディレクターのレオナルドも退団を容認し、できるものなら素早く売りさばきたいと考えている。度重なる悪行はクラブの信用を落とし、エージェントを務める実父とともに政治力を欲するため、もはや問題児と表現して差し支えない。

ネイマールが去ったとしても、キリアン・エンバッペという新たなアイコンが存在する。また、ユナイテッドからアンデル・エレーラ、エヴァートンからイドリサ・ゲイエを獲得したように、トマス・トゥヘル監督はみずからのカラーであるハードワークを打ち出した。ネイマールに関しては「クラブの決定に従う」と、出ていきたいのなら引き止めはしないスタンスだ。

本稿執筆時点で、ネイマールに興味を示しているのはスペインの両巨頭だが、レアル・マドリーの最優先事項はクリスティアン・エリクセン(トッテナム)の獲得であり、ジネディーヌ・ジダン監督もネイマールを高く評価していない。バルセロナは前線が人員過多だ。まして両チームとも今夏の市場に巨額を投下しているため、補強資金はもはや限界だ。

しかし、ネイマールの弁護士を務めるフアン・デ・ディオス・クレスポがカンプ・ノウのオフィスを訪れたり、エリック・アビダル(バルセロナのディレクター)がパリで目撃されたり、バルセロナの動きが慌ただしくなってきた。「バルセロナに戻れるのなら、年俸が大幅に下がっても構わない」というネイマールのコメントを報じたのは、あの『BBC』(英国公共放送)だ。この案件に動きがあった、と判断していいだろう。

SNSで派手すぎるプライベートを自慢してヒンシュクを買い、レイプ疑惑で訴えられる(証拠不十分で不起訴処分)など、ネイマールの信用は地に堕ちた。交渉相手が二の足を踏んでもおかしくはない。それでもバルセロナが手を差し伸べるようとしている……。

移籍金は1億2000万ユーロ(約142億円)前後か。続出するスキャンダルが災いし、7~8か月で100億円も大暴落した。ネイマール陣営は置かれている立場に気づいた方がいい。そしてバルセロナに戻れるとしたら骨を埋める覚悟でなりふり構わず闘わなくてはならない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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