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サッカー フットサル コラム 2019年8月7日

古豪と名門に忖度?シティの選手はノミネートもされなかった

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ベルナルド・シウバ

なんだか妙な人選だ──。

フレンキー・デヨング(アヤックス→バルセロナ)
マタイス・デリフト(アヤックス→ユベントス)
リオネル・メッシ(バルセロナ)
エデン・アザール(チェルシー→レアル・マドリー)
クリスチャーノ・ロナウド(ユベントス)
ハリー・ケイン(トッテナム)
サディオ・マネ(リヴァプール)
モハメド・サラー(リヴァプール)
フィルジル・ファンダイク(リヴァプール)
キリアン・エンバッペ(パリ・サンジェルマン)

FIFAが選んだ2019年の最優秀選手候補である。いずれ劣らぬ実力者揃いだ。デヨングとデリフトはチャンピオンズリーグの大活躍がステップアップにつながった。アザールはチェルシーで孤軍奮闘。マネとサラーはシーズンを通したハイパフォーマンスでサポーターを喜ばせ、ファンダイクは今回の最有力候補だ。

しかし、マンチェスター・シティの選手はひとりも入っていない。なぜだ!? ラヒム・スターリングはひと皮もふた皮もむけた。ベルナルド・シウバは次元が上がり、ワールドクラスの域に達した。ジョゼップ・グアルディオラ監督も、皮肉をこめながら人選を批判している。

「昨シーズンのわれわれは98ポイントでプレミアリーグを制した。FAカップとリーグカップも勝ち取った。五冠とか六冠とか250ポイントでも獲らないかぎり、ノミネートもしてくれないってことなんだな」

チャンピオンズリーグの成績がダメージになったのだろうか。シティはベスト8でトッテナムに敗れている。しかし、アヤックスに敗れたユベントスからC・ロナウドが選ばれている。マンチェスター・ユナイテッドをバカにし、準々決勝にも進めなかったパリSGからはエンバッペの名前がある。では、グループステージの苦戦が影響しているのだろうか。シティは初戦でリヨンに敗れている。ただ、2勝2分2敗で辛くもラウンド16に進出したトッテナムから、ケインがノミネートされた。グアルディオラ監督の疑問はもっともだ。

プレミアリーグは世界最高峰だ。その戦場でシティはテッペンに立った。しかもリヴァプールとの壮絶なマッチレースを制して、である。B・シウバとスターリングのパフォーマンスは圧巻で、セルヒオ・アグエロも守備意識の向上とともにプレーの幅が拡がった。エデルソンは新たなGK像を確立しつつある。少なくともひとりは、せめてB・シウバだけはノミネートされてしかるべきだ。グアルディオラ監督も、「彼こそがベストプレーヤー」と称賛を惜しまない。

選考委員はシティのプレーを観ていなかったのだろうか。古豪、名門に忖度したのだろうか。また、過去8シーズンで4回もプレミアリーグを制しながら、PFA(プロ選手協会)年間最優秀選手にもシティの選手は選ばれていない。

個人賞の基準は難しい。当然、選考者の好き嫌いが出てくる。ただ、グアルディオラ監督のチームは年間を通じて素晴らしいパフォーマンスをンみせた。ノミネートすらされないなんて、おかしな話だ。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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