人気ランキング
コラム一覧
天国から地獄というべきか、あるいは晴れのち雷雨か……。マンチェスター・ユナイテッドが急降下している。
オーレ・グンナー・スールシャール監督就任以降、チャンピオンズリーグ・ラウンド16第二戦のパリ・サンジェルマン戦までは14勝2分1敗。破竹の快進撃だった。ところがパリSG戦後は2勝6敗(アウェー5連敗!)。4月21日のエヴァートン戦も成す術なく0-4で敗れるなど、一時の勢いが完全に失われている。
「スールシャールの起用は一時しのぎにすぎない」(ジェーメイン・ジーナス)
「ジョゼ・モウリーニョからのスイッチはあまりにも感情的」(クレイグ・バーリー)
プレミアリーグでプレーし、現在はコメンテイターを務める彼らはユナイテッドを批判した。一時しのぎ? 感情的な選択? そのような感覚の人選で、14勝2分1敗の好成績を残せるはずがない。ユナイテッドが急降下した原因は、特定の選手のコンディションが一向に整わないからだ。
ポール・ポグバ、アンデル・エレーラ、ネマニャ・マティッチ。彼らが構成する中盤は鉄板で、モウリーニョ体制下のチームよりも攻撃的で生き生きしていた。しかし、2月のリヴァプール戦直前にマティッチが、試合中にエレーラが負傷。その後、両名とも復帰と欠場を繰り返し、ベストコンディションにはほど遠い出来だ。また、彼らのポジションを脅かしてしかるべきフレッジ、スコット・マクトミネーは、使ってみないと分からないタイプである。中盤のレベルが著しく低下したのだから、勝てるはずがない。
サー・アレックス・ファーガソン退任後の6年間を、曖昧なビジョンと戦略で過ごしてきたため、選手層が薄い。それでもクオリティではるかに上まわるマンチェスター・シティとリヴァプール、チェルシーに、戦術が浸透するトッテナムに立ち向かわなければならないのだから、スールシャールの選択肢がポグバを筆頭とする個に限られたのは当然だ。
ケビン・デブライネの負傷をベルナルド・シウバが埋めたり、レロイ・ザネがベンチを温めたりするシティがうらやましい。ジョーダン・ヘンダーソン、ナビ・ケイタ、ジェームズ・ミルナー、ファビーニョ、ジョルジニオ・ワイナルドゥムと、バラエティ豊かなMFを擁するリヴァプールにもヨダレが出る。
34試合を消化した段階で、ユナイテッドがチャンピオンズリーグの出場権を獲得するには残り4戦全勝が最低条件だ。しかし、ホームとはいえシティ戦とチェルシー戦を残している。トップ4フィニッシュは困難といわざるをえない。
Play for the game on the front of the shirt and they’ll remember the name on the back. (クラブの名誉のためにプレーする者だけが人々の記憶に刻まれる)
エヴァートン戦終了後、リオ・ファーディナンドがメッセージを発信した。偉大なる先人の想いよ、届け──。
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
【先行】高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第20節-2 FC東京U-18 vs. 鹿島アントラーズユース
11月30日 午前10:50〜
-
FIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025 準々決勝-1 オーストリア vs. 日本
11月21日 午後9:15〜
-
日本トリムPresents 第17回全国女子選抜フットサル大会 ~トリムカップ2025~ 決勝
11月30日 午後2:00〜
-
FIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025 ラウンド16 北朝鮮 vs. 日本
11月18日 深夜12:00〜
-
高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第20節-1 流通経済大学付属柏高校 vs. 柏レイソルU-18
11月29日 午後1:50〜
-
FIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025 決勝 ポルトガル vs. オーストリア
11月27日 深夜12:45〜
-
サッカーニュース Foot! 超高校サッカー通信 Presents 高円宮杯U-18プレミアリーグ 土屋雅史の深掘りレポート2025 #19
11月27日 午後9:30〜
-
【限定】ロングハイライト・高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 WEST 第20節-3 神村学園高等部 vs. サガン鳥栖U-18
12月2日 午後8:00〜
J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!
