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サッカー フットサル コラム 2019年3月15日

期待を裏切りつづけるエヴァートン。名門の矜持を示せ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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30節、ジョルジーニョの交代が告げられたとき、チェルシーの本拠スタンフォード・ブリッジから歓声が聞こえてきた。サポーターがチームを支持していない証である。ジョゼ・モウリーニョ体制が崩壊する直前のマンチェスター・ユナイテッドも、指揮官が信頼する選手はピッチを退く際に歓迎され、出場する際にはブーイングが送られていた。こうした状況下で、チェルシーは最終盤を乗り切れるのだろうか。30節のウォルヴァーハンプトン戦は、大エースのエデン・アザールが追加タイムにスーパーゴールを決めてドローに持ち込んだものの、試合全体のパフォーマンスは芳しくなかった。

さて、今週末はエヴァートンとのホームゲームだ。アウェー(9節)ではジョルジーニョのパスコースを封じられ、ゴールレスのドローに終わっている。この一戦以降、各クラブはチェルシー対策が進み、マウリツィオ・サッリ監督のチームは伸び悩んだ。したがって今回も、ジョルジーニョがキーワードだ。サッリは子飼いのMFにこだわるのか、それともエンゴロ・カンテともう一枚を中盤センターに配し、4-2-3-1で臨むのか……。

よほどのアクシデントが生じていないかぎり、サッリはスターティング11にジョルジーニョと書き込むだろう。サポーターの信頼を失いつつあるとはいえ、指揮官はイタリア人MFを軸として使いつづける。当然、エヴァートンもジョルジーニョの周囲に網を張る。9節と同様の攻防になる可能性が高い。

ジョルジーニョを封じられたとき、チェルシーはアザールの個人技に依存するか、ダビド・ルイスのロングフィードでこじ開けるかのほぼ二択になる。エヴァートンにとって、いやいやありとあらゆるクラブが、完璧なアザール対策は練り上げられない。89分沈黙していても、最後の最後で大きな仕事をやってのけるのが大エースである。アザールにやられるのならあきらめもつく。ただし、D・ルイスのロングフィードだけは制限しなければならない。

少なくとも、自由に蹴らせてはいけない。激しいプレス、パスコースの限定など、前線に起用される選手がD・ルイスを牽制し、2~3列目はジョルジーニョの動きに細心の注意を払う。守備時のポジショニングにすぐれたギルフィ・シグルズソン、ボール奪取能力が高く、しつこいディフェンスに定評のあるイドリサ・ゲイエ、モルガン・シュナイデルランなどの連携がスムーズに運べば、高い位置からのカウンターも可能ではないだろうか。

2019年は3勝1分6敗。マージーサイド・ダービーでは引き分けたものの、ボトムハーフのニューカッスルやサウサンプトンに敗れている。30節終了時点で11位。ビッグ6との対戦でも2分6敗。マルコ・シウヴァ監督のチームはエバトニアンの期待を裏切ってばかりだ。《名門の矜持》を見せたいのなら、チェルシー戦はまたとない好機である。

※エヴァートン対チェルシー戦は、3月17日 (日) 深夜1:23から『J SPORTS 2』でライブ中継いたします。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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