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サッカー フットサル コラム 2019年1月18日

アーセナルの攻撃は鈍化し、チェルシーは明らかに疲れている

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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チェルシーとのビッグ・ロンドンダービーを目前に控え、アーセナルに不穏な噂が相次いでいる。

強化担当のズベン・ミズリンタートが退団するという。バイエルン・ミュンヘンにヘッドハントされたとか、同じく強化担当のラウル・サンジェイとそりが合わなかったとか、いくつかの情報が飛び交っているが、新生アーセナルを陰で支えてきた男の去就は今後の方向性に大きな影響を及ぼすに違いない。

また、ウナイ・エメリ監督が「メスト・エジル放出の覚悟を決めた」とのニュースも世界中に発信された。「戦略・戦術的な理由」「プレー強度を考慮した結果の人選」「背中に違和感を訴えた」などなど、エメリはエジルをベンチにも入れない理由を挙げてきた。

しかし、アーセナルの攻撃は鈍化している。前節のウェストハム戦も創造性はゼロ。決定的なチャンスは数えるほどで、0-1の敗北を喫している。フラム戦はエジル不在で4-1の勝利を収めたとはいえ、チーム力を比較すれば当然だ。先述のウェストハム戦、1-5の恥をさらしたリヴァプール戦の内容を問わなければならない。

したがってチェルシー戦のポイントは、エジルにスタメンのチャンスを与えるのか、それともベンチにも入れないか、である。プライドの高いエメリが、プラン変更に踏みきる公算は極めて低い。前線にもハードワークを求めるエメリの意向に、稀代のファンタジスタはそぐわないからだ。ただし、エジル不在では攻められない。ボールがスムーズに動かない。エメリは、みずからの方針を少しだけ曲げる必要に迫られている。

一方、チェルシーは疲れている。22節終了時点で、守備陣の出場時間は軒並み1950分を超えた。スタメン・フル出場すれば1980分。ケガもせずにコンディションを整えたといえば聞こえはいいものの、プレミアリーグのプレー強度を踏まえると明らかに超過勤務だ。ゴールレスドローに終わったサウサンプトン戦、2-1の辛勝だったニューカッスル戦はともに攻守の切り替えが鈍く、セサル・アスピリクエタやマルコス・アロンソのような堅実型にも、ありえないようなミスが散見している。メンバー固定化の弊害といって差し支えない。

さらに、マウリツィオ・サッリ監督とともに、「1月のプレミアリーグを知らない」ジョルジーニョは足色が鈍り、あっさりとボールを失うケースが増えてきた。セスク・ファブレガスがASモナコに去ったいま、チェルシーはゲームコントロールがままならなくなる危険度が非常に高い。

マンチェスター・ユナイテッドの急激な追い上げにより、チャンピオンズリーグの出場権争いは一気にヒートアップした。アーセナルもチェルシーも3ポイントが必要だ。まだ先は長いが、ライバルを叩くとチーム内のムードは盛り上がる。いわゆる《シックスポインター》だ。はたして、エメリはエジルを起用するだろうか。サッリは疲弊しつつある主力に気を遣えるだろうか。

※アーセナル対チェルシー戦は、1月19日 (土) 深夜 2:23から『J SPORTS 2』で生中継いたします。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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