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サッカー フットサル コラム 2018年12月14日

敗れると絶望的な19ポイント差。モウリーニョの勇気が試される

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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週末のマンチェスター・ユナイテッド戦に向け、リヴァプールはふたつの悩みを抱えている。

ジョー・ゴメスとブルーノ・マティプが、負傷のために長期の戦線離脱を余儀なくされた。フィルジル・ファンダイクは健在だが、デヤン・ロブレは脳震盪の影響が残っている。しかし、代役が見当たらない。ユナイテッド戦はクロアチア代表CBの先発が濃厚だ。

トレント=アレクサンダー・アーノルドにも、欠場のリスクが浮上している。激闘となったナポリ戦(チャンピオンズリーグ第6節)の代償は大きく、現地時間の金曜日に予定されているスキャン検査の結果次第では、右サイドバックも人材不足に陥る。ナサニエル・クラインも故障者リストに名を連ねているいま、《困ったときのジェイムズ・ミルナー》だろうか。

一方、ユナイテッドは《暗中模索まっしぐら》だ。基本メンバーが固まらず、リヴァプール以上に多くの故障者が出ている。本稿執筆時点でアレクシス・サンチェス、ヴィクトル・リンデレフの欠場は間違いなく、ルーク・ショーとマッテオ・ダルミアンも週末までにフィットできそうもない。

さらにクリス・スモーリングとマルコス・ロホの出場も危ぶまれているため、CBの一角にはフィル・ジョーンズを起用せざるをえない。前節のフルアム戦で稚拙な判断ミスを繰り返し、CL第6節のバレンシア戦では敵地メスタージャの失笑を買うほど鮮やかなオウンゴール。リヴァプールの攻撃力を踏まえると、あまりにも大きなウイークポイントだ。

それでもジョゼ・モウリーニョ監督は、ゴール前に《バスを並べる》のだろうか。16節終了時点の26失点が示すように、今シーズンのユナイテッドは守備が機能していない。攻守の切り替えが鈍く、ズルズルと後退していく。CBも脆弱だ。GKダビド・デヘアの好守がなければ、いまごろボトム10で苦しんでいたに違いない。

もはや籠城は無意味だ。モウリーニョ監督はみずからの哲学に反し、KO負け覚悟の撃ち合いを挑むべきだ。

故障者が相次いでいるリヴァプールDF陣を崩すには、マーカス・ラシュフォード、フアン・マタ、アンデル・エレーラ、ジェシー・リンガードの運動量と機動力を軸に据えなくてはならない。ハムストリングの痛みが癒えているのなら、アントニー・マルシアルの先発も十分に考えられる。モチベーションを失ったポール・ポグバは不要だ。リヴァプールは空中戦を多用しないのだから、マルワヌ・フェライニの高さも無用の長物に等しい。

いま、首位リヴァプールとは16ポイント差。敗れると19ポイント差に広がる。シーズン半ばにして優勝は絶望となり、チャンピオンズリーグの出場権獲得もかなり怪しくなる。守るだけでは、相手の長所を消すだけでは勝てない。モウリーニョ監督の《勇気》が試される一戦だ。

※リヴァプール対ユナイテッド戦は、12月16日(日)深夜 0:45~から『J SPORTS 2』で生中継いたします。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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