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サッカー フットサル コラム 2018年11月28日

いまこそ荒療治が必要だ。目を覚ませ、モウリーニョ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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アーセナルを率いるウナイ・エメリ監督は、スペインメディア『MARCA』誌のインタビューに応えてこう言った。

「プレミアリーグには世界中の才能が集まっている。監督もジョゼップ・グアルディオラ、ユルゲン・クロップ、マウリシオ・ポチェッティーノ、マウリツィオ・サッリ、ジョゼ・モウリーニョと、超一流ばかりだ」

そうか、まだモウリーニョを入れてくれるのか。エメリには感謝しなくてはならない。

監督就任後、半年足らずでポジティブな変化をもたらしているエメリに比べると、3シーズン目を迎えたモウリーニョはあらゆる意味でネガティブだ。13節を終えて6勝3分4敗。首位を行くマンチェスター・シティとは早くも14ポイント差の7位、という恥さらしである。

疲労感が漂うネマニャ・マティッチに、なぜ固執するのだろうか。ことし30歳。働き盛りにもかかわらず、今シーズンのパフォーマンスはつねに怠慢だ。一対一でもあっさりかわされるケースが増えてきた。13節のクリスタルパレス戦における走行距離は10km以上を記録したが、ほぼジョギングで、スプリントはたった一回。エネルギー不足は明らかだ。

当コラムや解説で何度も指摘しているように、走れず、闘えもしないマティッチを起用するよりも、フレッジやアンドレアス・ペレイラにチャンスを与えるべきだ。フレッジの運動量、ペレイラのボールさばきはユナイテッドの中盤にエネルギーとテンポをもたらす公算が大きい。たたずんでいるだけのマティッチよりはるかに使える。

前線に張り付き、ボールコントロールのミスが目立つロメル・ルカクは、再調整の時間が必要だ。食べすぎなのか、あるいはウエート・トレーニングが間違っているのか、シルエットが全体的にゴツくなった。あのからだつきでは動けない。前線中央にマーカス・ラシュフォードを配置し、ルカクの危機感を煽ってみてはどうだろうか。

また、クリスタルパレス戦の采配にも大きな疑問符がつく。60分、ファン・マタをマルワヌ・フェライニに、8分後、ポール・ポグバをアレクシス・サンチェスに代えた結果、パサーがいなくなった。ピッチ上では無意味なクロスが繰り返されるだけ……。とくにアシュリー・ヤングの右足から繰り出されるボールは、あまりにも精度が低かった。

90分を通してプレー強度を欠き、評価に値するのは右足そけい部の負傷にもめげず、クリスタルパレスのプレスをかわしたヴィクトル・リンデレフと、好セーブでピンチを防いだダビド・デヘアだけだ。スコアレスドローは必然である。

「12月の7試合で21ポイントを獲得し、トップ4で新年を迎える」

モウリーニョは相変わらず強気だが、どこを探せばトップ4という言葉が出てくるのだろうか。7戦全勝など夢のまた夢。アーセナルとリヴァプールに勝てるとは思えない。無気力に映る選手も少なくない。1-0の勝利を収めたチャンピオンズリーグ5節のヤングボーイズ・ベルン戦も、切なすぎる内容だった。

いまこそ荒療治が必要だ。賛否両論あるとはいえ、ルイ・ファンハール指揮下のチームにはポゼッションという共通意識があった。目を覚ませ、モウリーニョ。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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