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サッカー フットサル コラム 2018年9月5日

英国勢に的を絞り…リヴァプールとレスターを追いかけてみよう

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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英国のスポーツサイト『プラネット・フットボール』に、興味深いデータが掲載されていた。

昨シーズンのプレミアリーグにおける、英国人選手の稼働時間だ。なるほど、たしかにうなずける。チェルシーでは唯一ガリー・ケイヒル(イングランド)が戦力であり、アーセナルもアーロン・ラムジー(ウェールズ)ただひとりだ。また、ワトフォードはイングランド人のトロイ・ディーニ―、トム・クレヴァリーを除く主力は外国勢に占められ、プレミアリーグから降格したストーク、残留争いで冷や汗をかき続けたウェストハム、ハダースフィールドも、英国人の肩身は狭かった。

一方、ボーンマスとエヴァートンはともに20.000分を越え、イングランドのクラブであることをアピールした。とくにボーンマスはGKアスミール・ベゴビッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、ナタン・アケ(オランダ)以外は英国系に重きが置かれており、エディ・ハウ監督もイングランド人だ。ボールを捨てない丁寧なプランも含め、多くのメディアに支持されている理由のひとつに《ブリティッシュ・オリジナル》もあるに違いない。

しかし、今シーズンは英国人の稼働時間が減りそうだ。スペインのレバンテから、コロンビア代表のジェフェルソン・レルマが加入した。昨シーズンのラ・リーガでは26試合出場《警告16》という荒くれ者だが、そのプレー強度はボーンマスに欠けていた要素である。さらにスペインのレガネスから、ディエゴ・リコもやって来た。左足のキックは精度が高く、インターセプトの技術にも定評がある。プレミアリーグ・デビューとなった4節のチェルシー戦でも、スペイン人DFはアーリークロスからビッグチャンスを創っていた。

レルマとリコは、定位置を実力で奪い取るだろう。ハウ監督も「間違いなく即戦力」と太鼓判を押している。

また、エヴァートンもリシャーリソン、ベルナルジ(ともにブラジル)、リュカ・ディニュ(スペイン)、アンドレ・ゴメス(ポルトガル)、ジェリー・ミナ(コロンビア)と大型補強を図ったため、英国人の稼働時間は大幅に減少する公算が非常に大きい。イングランドのリーグであるにもかかわらず、少し寂しくなってきた。

いや、期待できるクラブがふたつある。リヴァプールのトレント・アレクサンダー=アーノルド、ジョー・ゴメス(ともにイングランド)、アンドリュー・ロバートン(スコットランド)は成長著しく、昨シーズンよりも稼働時間が増えそうだ。アダム・ララーナ(イングランド)もユルゲン・クロップ監督の貴重な戦力であり、ジェームズ・ミルナーとジョーダン・ヘンダーソン(ともにイングランド)が、おいそれとポジションを手放すとは思ない。

そしてレスターは現代表のハリー・マグァイア、代表入りが期待されるベン・チルウェル、デマライ・グレイ、ジェームズ・マディソンなど、イングランド生まれのタレントが目白押しだ。代表からは退いたものの、ジェイミー・ヴァーディーもイングランド人である。

優勝争い、個人タイトルの行方も興味津々だが、プレミアリーグをチェックするのなら、その視点を《英国》にセットしても面白い。楽しみ方が、またひとつ増える。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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