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サッカー フットサル コラム 2018年8月6日

FAコミュニティシールドでチェルシーを撃破。リーグ2連覇へ好調のマンチェスターC

元川悦子コラム by 元川 悦子
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18-19シーズンのイングランド・プレミアリーグの開幕がいよいよ今週末に迫ってきた。2018年ロシアワールドカップで奮闘した吉田麻也(サウサンプトン)や岡崎慎司(レスター)の今季の位置づけがどうなるか、新たに参入する武藤嘉紀(ニューカッスル)がどのような働きを見せるのかなど、日本人選手関係だけでも注目点は少なくない。

その彼ら以上にフォーカスしなればならないのが、昨季王者のマンチェスター・シティが2連覇を果たすか否かだ。昨季のマンチェスターCはジョゼップ・グアルディオラ監督体制2年目。開幕前にはエデルソン、ベルナルド・シルバ、カイル・ウォーカーらを大型補強し、盤石の体制でシーズンに挑んだ。その結果、開幕からリーグ22試合無敗という史上初の記録を樹立。前人未到の快進撃で一気にリードを広げる。年明けの1月14日のリバプール戦で3-4の苦杯を喫するまで、彼らはポイントを重ね続けた。こうした爆発的なスタートダッシュが奏功し、4月15日に早々と4シーズンぶりのリーグ制覇を達成。UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)の方は惜しくもベスト8で敗退したものの、クラブ史上最強と言ってもいい勝ち方でシーズンを終えたのは間違いない。

そんなマンチェスターCだが、今季は外に出たのはヤヤ・トゥーレくらいで、昨季の主力はほぼ残留した。GKジョー・ハート、センターバックのエリアキム・マンガラらが復帰、加えて新戦力としてレスターからリヤド・マフレズらを補強。さらに陣容的に充実した印象だ。それを象徴したのが、5日にチェルシーとの間で行われたFAコミュニティシールド。昨季プレミア王者とFAカップ王者との間で争われるシーズン前哨戦をマンチェスターCは2-0と快勝。幸先のいいタイトル獲得で、リーグ戦開幕に弾みをつけたのだ。

この日のマンチェスターCはGKクラウディオ・ブラボが先発し、最終ラインはウォーカー、ジョン・ストーンズ、アイメリック・ラポルト、パンジャマン・メンディの4バック。中盤はフィル・フォーデン、フェルナンジーニョ、ベルナルド・シルバの3枚が並び、前線にはマフレズ、アグエロ、レロイ・ザネが入る形でスタートした。マフレズは7月28日のインターナショナルチャンピオンズカップのバイエルン・ミュンヘン戦で足首を負傷。コミュニティシールド欠場濃厚と見られていたが、順調に回復してスタメンに名を連ね、問題なくピッチを駆け回っていた。

マンチェスターCは前半開始早々の13分、中盤をドリブルで持ち上がったフォーデンから横パスを受けたアグエロがペナルティエリア中央の位置から左足を一閃。早々と先制点を手に入れる。この1点をリードして折り返した後半13分には、中盤でのボール奪取から途中出場のイルカイ・ギュンドアンがタテへの推進力を発揮。右サイドに展開したところにベルナルド・シルバが反応する。次の瞬間、アグエロが鋭くタテヘ侵入し、そこにスルーパスが通ってゴール。目の覚めるようなカウンターからの2点目だった。

アグエロにしても、ベルナルド・シウバにしても、ギュンドアンにしても、2018年ロシアワールドカップでは不完全燃焼に終わった選手たちだ。アルゼンチン、ポルトガル、ドイツが予想より早く敗れたことでオフを十分取ることができ、いい状態で新シーズンに備えられたのだろう。

レロイ・ザネにしてもドイツ代表からまさかの落選を余儀なくされ、今季は期するものがあるはず。ワールドカップで最後まで戦っていたケヴィン・デブライネやラヒム・スターリングらの状態が上がってくるまでにしばらくかかると見られる今、こういった面々がフィットしているのは指揮官にとっても非常に心強い材料だ。特にアグエロには昨季の21ゴール以上の結果を残してもらう必要があるだけに、手ごたえのある試合だったと言っていい。

大型補強のマフレズも68分間プレー。ゴールこそなかったが、マンチェスターCの戦術を理解し、チームに徐々に適応しつつあるようだ。レスター時代のように突破力と決定力を前面に押し出す回数は少なくなるかもしれないが、グアルディオラ監督のサッカーの中で彼はいいアクセントになるはずだ。

9月からはUCLもスタートし、過密日程を強いられるだけに、タレントの数は多ければ多いほどいい。マフレズがプレーの幅を広げ、新たな一面を見せてくれれば、さらにチームにとってもプラスになる。そういう相乗効果とリーグ2連覇へ大きな期待を寄せつつ、12日のアーセナルとの開幕戦を待ちたいものだ。

代替画像

元川 悦子

もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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