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サッカー フットサル コラム 2018年7月27日

そして誰もいなくなった…まさか、誰も来なかったりして…

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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子分「てぇへんだ、てぇへんだ、親分、てぇへんだ!」
【※てぇへんだ=現代語では大変だの意】
親分「いったい、どうしたってんだいっ!?」
子分「マンチェスター・ユナイテッドの右サイドバックがぁぁぁ……」

誰もいなくなった──。

プレシーズンマッチで、アントニオ・バレンシアがふくらはぎを負傷。ジオゴ・ダロトも右膝を痛め、ともにレスターとの開幕戦には出場できない。ジョゼ・モウリーニョ監督はやむをえず、ACミランとのインターナショナル・チャンピオンズカップでマッテオ・ダルミアンを起用した。しかし、「適切なオファーが届けば移籍は容認する」と指揮官みずから認めたように、現時点でダルミアンは構想に入っていない。それでも、体裁を整えるために使わざるをえなかった。したがって開幕戦の右サイドバックには、ダルミアン、あるいはエリック・バイリー、ティモシー・フォスメンサが起用される公算が大きくなってきた。

左サイドバックはルーク・ショーしかいない。アシュリー・ヤングはワールドカップの3位決定戦終了後、3週間の休暇が与えられた。チームに合流するのはシーズン開幕の一週間前が予定され、8月いっぱいは別メニューのトレーニングでからだを創りなおす。ショーがまたしてもケガをしたら、いつものように太ったら、モウリーニョ監督はどのように対応するのだろうか。ダレイ・ブリントはアヤックス・アムステルダムに戻っていった。マルコス・ロホは7月下旬に合流する予定だが、開幕までに体調を整えられるとは思えない。

中盤は問題ないだろう。ネマニャ・マティッチ、スコット・マクトミネイ、アンデル・エレーラの仕上がりはすこぶるいい。ワールドカップに参戦したポール・ポグバ、マルワヌ・フェライニ、フレッジの不在も、それほど気にはならない。逸材アンドレアス・ペレイラも遠慮せず、ポジション奪取を目指すべきだ。 また、前線はアレクシス・サンチェスが復調し、ファン・マタはプレシーズンマッチでも及第点以上の働きだ。アントニー・マルシャルもロメル・ルカク不在の3~4週間を埋めれば、モウリーニョ監督の考え方も変わってくるに違いない。

ただ、強化は遅々として進んでいない。相思相愛のはずだったトビー・アルデルヴァイレルトは移籍金で足もとをみられ、トッテナムとの交渉は頓挫する確率が高くなってきた。モウリーニョ監督お気に入りのアンテ・レビッチも、動く気配はいまのところない。彼が所属するフランクフルトのフレディ・ボビッチ(フットボール・ダイレクター)も、「レビッチに公式なオファーは一件も届いていない」と語っていた。

ワールドカップの影響で、7人の主力が開幕に間に合わない。これは想定内だ。誰もいなくなる覚悟はできていた。しかし、補強の遅れは想定外だ。市場の動きをチェックしていても、ユナイテッドの強化担当エド・ウッドワードの名前はほぼ見かけないし、聞こえてもこない。一部では夏季休暇中との指摘もあるが、リヴァプールとアーセナルの担当者は休日返上で強化に励んでいる。考えてみれば昨シーズンも、ルカクを口説き落としたのは〈エージェントP〉ことポグバだった。

プレミアリーグ内の移籍市場が閉まるまであと二週間。まさか、誰も来なかったりして……。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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