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サッカー フットサル コラム 2018年4月18日

パーデュー前監督が残した絶望的な数字。ウェストブロム降格濃厚

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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いやはや、マンチェスター・ユナイテッドの皆さまは……。前節のローカルダービーで意地を見せたかと思えば、一週間後のウェストブロムウィッチ・アルビオン戦で0-1の敗北を喫した。最下位を相手に、本拠オールド・トラッフォードで失態を演じるとは、開いた口がふさがらない。マンチェスター・シティ戦の気概はどこへやら。セビージャとのチャンピオンズリーグ・ラウンド16第二戦をコピーしたかのような、無気力な内容に終始した。

ジョゼ・モウリーニョ監督にすれば、「笛吹けど踊らず」なのかもしれない。ただ、公の場で選手を批判する手法は改めたほうがいい。15年ほど前なら、手厳しい叱咤は効果的だった。ジョン・テリーやフランク・ランパード、ディディエ・ドログバなど、チェルシーで一世を風靡した男たちは、モウリーニョの厳格な指導にいまでも感謝している。

しかし、時代は変わり、上から目線は不評を買うだけだ。なかでもルーク・ショーへのアプローチは、ほとんどパワハラ。モウリーニョ本人は飴と鞭を使い分けているつもりでも、ショーにとっては鞭が強すぎる。おっと、前置きが長くなりすぎた。今回のテーマはウェストブロムである。

ユナイテッドに勝ったといっても、依然として降格の最有力候補であることに変わりはない。34試合を消化して勝点24の最下位。17位のスウォンジーから9ポイント離れている。また、試合消化数もひとつ多く、得失点差でもマイナス6という状況だ。したがって、ウェストブロムが残留できる条件は残り4戦を全勝、もしくは3勝1分で乗り切り、スウォンジーが5戦全敗したときに限られる、といって差し支えないだろう。

では、両チームの対戦相手をチェックしてみよう。ウェストブロムはリヴァプール、ニューカッスル、トッテナム。最終節のクリスタルパレス戦を迎える前に3連敗したとしても不思議ではない。リヴァプール、トッテナムとの一戦はホームだが勝利の確率は低く、好調ニューカッスルとのアウェーも苦戦必至だ。

一方、スウォンジーもシティ、チェルシーと厳しい相手が続き、ボーンマスとの一戦を挟んで最終2試合は降格圏でもがくサウサンプトン、ストークとのサバイバルマッチだ。勝点33のまま終わるケースも想定はできる。

しかし、ウェストブロムが残留できる条件は前述したように厳しく、34試合を消化した時点の総得点はわずか27。リーグ最少タイの非力を踏まえても、8シーズン守ったプレミアリーグからの降格は避けられそうにない。バルセロナにおけるミニキャンプでは、ガレス・バリー、ジョニー・エヴァンズ、ボーズ・マイヒル、ジェイク・リヴァモアといった主力が泥酔してタクシーを強奪するなど、非常識すぎる振る舞いもチーム内に悪影響を及ぼしている。トニー・ピュリス解任後に招聘したアラン・パーデューは1勝5分12敗、〈勝率5・6%〉という絶望的な数字だけを残して、4月2日にその座を追われた。

おそらく、来シーズンは数多くの主力が退団する。有望な若手が見当たらないチーム構成も問題だ。新監督の人選も含め、フロントは長期的なプランに基づいた再建に着手しなくてはならない。付け焼刃では、さらなる悲劇を招くだけだ。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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