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サッカー フットサル コラム 2018年4月4日

使えない英国系のたらいまわしは、非常手段にも値しない

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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エヴァートン、サウサンプトン、ウェストブロム、ウェストハム、レスター、ストーク、クリスタルパレス、スウォンジー、ワトフォード……。今シーズンのプレミアリーグは、9チームの監督が解任の憂き目に遭っている。

ウェストブロムはトニー・ピュリスをクビにし、引き継いだアラン・パーデューが18試合で1勝5分12敗(8連敗のオマケ付き!)と恥をさらした。また、サウサンプトンはマウリシオ・ペジェグリーノ体制を断念したあと、ストークを追われてから数日しか経っていなかったマーク・ヒューズをリストアップ(実際の後任はポール・ランバート)するなど、フロントの場当たり的な人選がクローズアップされもした。

パーデュー、ヒューズ、そしてエヴァートンのサム・アラダイス、ウェストハムのデイビッド・モイーズといった英国系の監督に、なぜオファーが届くのだろうか。その昔、ジョゼ・モウリーニョが「失敗のスペシャリスト」とアルセーヌ・ヴェンゲルを揶揄したが、期待に応えているとは言いがたい英国系の指揮官こそが、〈疑いようのない失敗のスペシャリスト〉である。ヒューズとモイーズはつねに名将気取りで、エヴァートンを率いるアラダイスも、アウェーではネガティブな闘いを繰り返している。2勝5分9敗。ビッグ6に次ぐ戦力を有しているにもかかわらず、リーグ16位のていたらくだ。エヴァトニアンの怒りと冷笑が目に浮かぶ。

「ビッグ6ほどの経済力がないのだから、トップランクの監督とは契約できない」と、各クラブのフロントは言い訳をするだろう。しかし、カネを使えないのなら頭を使うべきだ。アラダイスとヒューズ、モイーズの年収も5億円前後と決して安くない。まさに無駄遣い。カネをどぶに捨てたも同然だ。

下部リーグ、あるいは他国から向上心のある若手監督を招聘し、少なくとも3シーズンは任せる。ようするにエディ・ハウに絶対の信頼を寄せるスウォンジーのようなチーム創りこそが最良のプランといえるのではないだろうか。

日々進化するフットボールの戦略・戦術をリサーチせず、勝因は精神力、敗因はミスジャッジと戯言を繰り返す連中に、指揮権を委ねるのはリスクが大きすぎる。使えない英国系のたらいまわしは、非常手段にも値しない。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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