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雨の中での第3ステージ(南信州)が終了しました。
詳しいレース内容は 『公式ホームページ(お陰さまでアクセス数は既に昨年比1.5倍ほどとなっております)』 をご覧いただくとして、本日はレースというものが本当に様々な価値観の上に成立しているんだなということを実感した一日でもありました。
選手やチームにとっての価値観とは、『本場に近いレースレベル』、『本場に近い運営クオリティ』、『ストレスの少ない大会運営』 などが主な評価基準として挙げられている気がします。
それに対して、競技運営を行う審判団の価値観とは、『レースが安全に行われること』、『レースが公平に行われること』 という、安全面全般に対して“大きな責任を負っている”という自負がベースとなっています。
メディア関係者の価値観も多岐に渡っています。
自転車関連メディアの方々の想いというのは、やはり 『日本人選手の活躍』、『日本人選手たちの熱い走り』 という部分に情熱が注がれています。
一方、一般メディアの方々価値観というのは、もちろん上記内容も含みつつ、『マイナーコンテンツをどの様に一般の方々に観てもらうか?』 という部分に大きくフォーカスされていると思います。
設営や車両管理、宿泊などの運営スタッフの方々の価値観というのは、ミスや事故などがなく、大会が計画通りに進み、その上で必ず起こるハプニングをどれだけ円滑に処理できるかが重要なミッションとなっているはずです。運営スタッフの一部にはレースをまったく観れないという方もいます。
レースを楽しく観戦するお客様(現地観戦&各メディア観戦)にとっては、やはりエンターテイメント性が重要になってくるでしょう(もちろん選手たちの本気の戦いがベースになります)。
そして、レースを開催する地元の方々の価値観とは、『このレースを開催することで地元にどの様な効果がもたらされるのか?』 という要素がやはり重要となってきます。
要するに、各現場レベルではレースに対する価値観が大きく乖離しており、時にはこれらが相反してぶつかり合うこともあります。
ある意味で必然でもあるので仕方がないと言えば仕方がないのですが、しかしこれだけ複雑な“チーム”をまとめるためには、我々オーガナイザーが明確な“原点となる価値観”を示さなければならないのだと強く感じました。
TOJはどこへ向かい、そして何を生みだすのか?
大会が終わってからこれらの課題に真摯に向き合っていきたいと思います。
一つ言えることは、この大会に関わる全ての方々が主役であり、そしてTOJ全体が“チーム”であるということです。
本当に感謝しています。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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