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サイクル ロードレース コラム 2024年5月26日

【ジロ・デ・イタリア2024 レースレポート:第20ステージ】ポガチャル6勝目で有終の美。ツールに向け最終準備も完了。「ジロを良い気分で、良い脚で、良い体調で終えられた」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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そして2回目の山頂まで約8km。キャプテン役ラファウ・マイカが、今大会最後の作業に取り掛かった。「もっと速く走らなきゃならない。集団にもっとダメージを与えなきゃならない」と、渾身の力を振り絞った。

総合6位にして、新人賞では41秒差の2位につけるテイメン・アレンスマンが、真っ先にふるい落とされた。総合4位ベン・オコーナーが苦しみ、総合3位ゲラント・トーマスさえじわじわと後退していく。

「文字通りスタートから、全員で、全力で仕事を続けた。チーム全員がこれほどまでのハイパフォーマンスを披露できたことを、嬉しく思う。僕も最後は全力で引いた。ついてこられる選手はもはやそれほどいなかったね。そしてタデイは……スーパーマンのようだった!」(マイカ)

ポガチャルがモンテ・グラッパでアタックを仕掛ける

ポガチャルがモンテ・グラッパでアタックを仕掛ける

もちろん最後は、ポガチャルが、チーム総出の作業を軽やかに締めくる。鋭く加速を切ると、すべてを一瞬で置き去りにした。さらには、いまだ50秒先を逃げていたペリツァーリをも、あっという間に回収した。自らを慕う5歳年下のクライマーに、「一緒においでよ」と声をかけては見たものの、結局のところ、ランデブーは1km半ほどしか続かなかった。残り34km、マリア・ローザは長く輝かしいウイニングランへと走り出した。

道の果てには今大会ステージ6勝目と、グランツール通算区間20勝目が待っていた。スプリンターならば、20年前のジロで、アレッサンドロ・ペタッキが区間9勝という快挙も成し遂げているけれど、総合覇者が大量6勝をもぎ取ったのは、1973年大会のエディ・メルクス(ただし1勝目はデュオTT)まで遡る。まさにニュー・カニバル。

ステージ後に、6勝目を手に入れる「必要」があったのかどうかと問われたポガチャルの答えは、ノーだった。むしろ勝ちたいという「欲求」が大きかったのだと認める。また1998年以来初のジロ&ツールダブル制覇を狙う王者は、ツール・ド・フランス開幕を約1ヶ月後に控え、最後にもう1度だけ山の脚を試しておきたかったのだとも打ち明ける。

「このジロを良い気分で、良い脚で、良い体調で終えたかった。その願いを叶えられたことが、本当に嬉しい。なにより今ステージは、夏に向けた最後の山岳テストだった。だからすべてが上手く行ったことに満足している」(ポガチャル)

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