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【Cycle*2023 パリ~トゥール:レビュー】ビッグサプライズ! イスラエル・プレミアテックのトレーニー、ライリー・シーハンがアメリカンライダー初制覇!
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介「この時期はアメリカでのレースが少ないので、チャンスをもらってヨーロッパに戻ってきた。実は、チーム(イスラエル・プレミアテック)からオファーがなかったらどうしようかと思っていたんだ。自宅にいてもレースがないからどう過ごそうかとね。この勝利で僕個人やアメリカ人ライダーの評価が上がると良いね。若い選手たちにはヨーロッパでチャレンジしてほしいし、きっと通用するはずだよ」(シーハン)
とりあえずは今年と同様に、自国のデンバー・ディスラプターズで2024年シーズンも送ることが決まっているというシーハンだけど、あまりに大きな勝利に関係者が黙ってはいないだろう。彼を取り巻く環境が劇的に変化するきっかけになる可能性は高い。ひとまずは参戦が決まっている、ジャパンカップでその走りをチェックしておこう。
歓喜のシーハンに続き、2位には1日を通して逃げ続けたアスキーが、3位には成長著しいヨハンネセンが入った。それぞれ22歳と24歳。終わってみれば、将来を嘱望される選手たちが表彰台を締める結果となった。
トニー・ガロパンのラストレース
ヤングパワーがポディウムを輝かせた一方で、長くプロトンに位置してきたグレッグ・ファンアーヴェルマートとミヒャエル・シェアー(ともにアージェードゥーゼール・シトロエン チーム)、トニー・ガロパン(リドル・トレック)がキャリア最終レースを終えた。それぞれ58位、120位、64位で、優勝争いには絡めなかったけど、笑顔でレースシーンからの幕を引いた。
「2011年に勝ったこのレースでキャリアを終えられることの喜びといったらないよ。本当に美しい、それに尽きるよ」(ファンアーヴェルマート)
「グレッグとは13年間チームメートで、何でも言い合える最高の友人だ。最後のレースも一緒だなんて、僕は幸せ者だよ。彼とのたくさんの思い出にもうひとつ、大事なものを追加できるね」(シェアー)
「これ以上ないレースだった。最後の最後まで戦うことができたと言い切れるよ。特に今日の応援には興奮させられた。一生忘れることのない、素晴らしい1日だよ」(ガロパン)
活躍した選手たちが喜びを爆発させる傍らには、去りゆく者の姿。世代の入れ替わりは、シーズン末のレースであるパリ~トゥールならではの光景である。
文:福光 俊介
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
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