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【ツール・ド・フランス2023 レースレポート:第16ステージ】“ザ・ヨナス・ヴィンゲゴー ショー”マイヨ・ジョーヌの方向性を示す山岳タイムトライアルでヴィンゲゴーが圧勝!タデイ・ポガチャルはよもやの1分38秒遅れに
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介いまでこそTTで力を発揮できるのは周知の事実だが、数年前までは自身もTT能力に気付いていなかったというのだからユニークである。2021年のツールで個人総合2位となり鮮烈なイメージを観る者に与えたが、その直前に行ったチームの風洞実験には新型コロナ禍で参加できなかった。デンマークの自宅で行った代替の簡易テストで驚異的な数値をマークし、エアロポジションが天性のものであることが分かったのだという。
昨年ツールを初めて制し、今年もその頂が見えてきた。かつては「秘められた力」だったTTは、今回ついに最高の武器になろうとしている。
とはいえ、勝負が決したわけではない。次は獲得標高5000mを超える、“クイーンステージ”が待っている。マイヨ・ジョーヌは改めて気を引き締める。
「まだ今年のツール・ド・フランスを勝ったとは思っていないよ。厳しい日々が続くし、レースはまだ終わっていないからね。このイエローを守るためにできる限りのことをするよ。ツールで僕たちが行っていることは、日々実行中の大きな計画の一部でしかないからね」(ヴィンゲゴー)
かたや、まさかの大敗を喫したポガチャルは、このステージでマイヨ・ジョーヌを奪取する算段だった。計算が狂ったショックが表情に表れている。言葉を振り絞り、残りステージでの巻き返しを誓った。
肩を落とすポガチャル
「今日はイエロージャージを獲れるものと思っていた。ちょっと衝撃的だね。でもツールは終わっていない。こうなったらクレイジーな戦略を試みるしかないと思っている。アイデアはいくつかあるよ。あとは僕自身がコンディションを整えるだけだ」(タデイ・ポガチャル)
指揮官ニールマンみずから「戦略に変更はない」とするユンボ・ヴィスマに対し、「ヴィンゲゴーの強さは認めざるを得ない。まだ戦うつもりだが、現実を受け入れる必要性もある」と述べるUAEチームエミレーツ代表のマウロ・ジャネッティ。両チームのスタンスも、残された勝負機会に反映されることだろう。
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