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【ツール・ド・フランス2023 レースレポート:第2ステージ】乾坤一擲のアタックを決めたヴィクトル・ラフェがキャリア最大の勝利 計画遂行をみずから引き寄せた確たる自信
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介ニールソン・パウレス
勝負どころであるハイスキベルに向けて、ユンボ・ヴィスマやUAEチームエミレーツ、イネオス・グレナディアーズが前を固めてポジションを争う。上り始めると、前日2位のサイモン・イェーツ擁するチーム ジェイコ・アルウラーも牽引に加わる。こうなるとペースは上がっていくばかり。ひとり粘っていたパウレスも残り19kmで捕まり、焦点は集団の動向へと移っていく。
ハイスキベルの中腹以降は、UAEチームエミレーツが主導権を確保。ラファウ・マイカの牽きに続き先頭に出たのは、マイヨ・ジョーヌのアダム・イェーツだ。その後ろにつけるのはポガチャル…アダムの動きは、ポガチャルのアシストそのものである。
「タデイ(ポガチャル)がハイスキベルの頂上でボーナスタイムを獲れるようにセットアップすることが僕の役目だった。予定通りの仕事ができたよ」(アダム・イェーツ)
頂上まで200mのところでサイモンがアタックすると、すかさずヴィンゲゴーとポガチャルがチェック。そのままスプリントを開始して、頂上に用意されたボーナスタイムを争う。先着したのはポガチャル。8秒のボーナスタイムを獲得し、2位通過のヴィンゲゴーは5秒ボーナスとなった。
この勢いで後続を引き離したポガチャルとヴィンゲゴーだったが、下りに入って後者が先頭交代に応じなかったこともあり逃げのムードとはならず。後ろでは、上りでバラけつつあった精鋭メンバーが再びまとまって、フィニッシュまで12kmを残したところで先頭2人に合流。そこからはユンボ・ヴィスマが主に牽引役となって、ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)やエマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)、マティアス・スケルモース(リドル・トレック)といった選手たちのアタックを摘み取っていった。
残り1kmを目前に、最前線に残ったのは24人。そのままスプリントになるかと思われた。ユンボ・ヴィスマはワウト・ファンアールトを残しており、おあつらえ向きの展開に持ち込んでいた。
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