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【Cycle*2023 ミラノ〜トリノ:プレビュー】世界最古のロードレース、今年はスプリンター向きの平坦コースでフルーネウェーヘン、ブアニ、ギルマイ、ガビリアらが出場予定
サイクルロードレースレポート by 山口 和幸ミラノ〜トリノ
ミラノ〜トリノは1876年にヴェローチェクラブ・ミラノによって創設されたという。シマノの自転車博物館にあるような巨大な前輪を持つ歴史的な自転車を使ってレースを行ったようで、第1回の完走者は4人だったという。
第一次世界大戦後は主催組織の混乱があって、有名選手は出場せず。第二次世界大戦後にようやくジャンニ・モッタやフランチェスコ・モゼールらイタリアのスター選手が参戦するようになり、イタリアの中では重要な大会として認知されてきた。
さらにジロ・デ・イタリアを国際大会に仕立て上げた統括ディレクター、ヴィンチェンツォ・トリアーニが最高権威に就任して大会にテコ入れ。1965年からはジロ・デ・イタリアと同じラ・ガゼッタデッロスポルトが主催紙になった。
現在のように3月に行われることもあったが、世界選手権が終了して数日後の秋に開催されることもあって、ジャンニ・ブーニョとローラン・ジャラベールが世界チャンピオンの称号であるアルカンシエルをお披露目した。こういった話題喚起策も戦略だった。
2000年はレースコースとなるピエモンテ州を襲った洪水によって開催できなかった。さらに2008年から4年間も開催されず、ようやく軌道に乗ったのは2012年。2015年から現在のRCSスポルトが運営に参画し、直前のティレーノ〜アドリアティコ、そして直後のミラノ〜サンレモをつなぐ男子プロレースとして定着した。
なかなかつかみどころがないという点はもうひとつ、歴代優勝者の顔ぶれだ。2020年はアルノー・デマール(フランス)が優勝。2022年はマーク・カヴェンディッシュ(英国)がナセル・ブアニ(フランス)アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)を制して優勝した。
ところが2021年はプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が勝っているし、近年ではアルベルト・コンタドール(スペイン)、リゴベルト・ウラン(コロンビア)、ティボー・ピノ(フランス)などの山岳派やパンチャーが優勝者リストに並ぶ。
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