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サイクル ロードレース コラム 2022年9月20日

【Cycle*2022 UCI世界選手権大会 男子エリート 個人タイムトライアル:レビュー】ノルウェー国内TTチャンピオンが自身も驚きのアルカンシェル獲得!トビアス・フォス「すべてが終わるまで、信じてなんかいなかった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ホットシートに座ってからの約15分は、おそらく25年の人生の中で最も長い15分だったに違いない。キュングが2.95秒差で届かず、エヴェネプールも9.16秒差で届かず、そしてディフェンディングチャンピオンのガンナが55.32秒という大きな遅れでレースを締めくくると……とうとうフォスの戴冠が決定した。

アルカンシェルをまとったトビアス・フォス

アルカンシェルをまとったトビアス・フォス

「今日は10位に入っていれば満足と言えたと思うし、トップ5入りも狙ってはいたけど、レインボージャージを着られるなんて本当にスペシャルだ」(フォス)

2020年プロ入りしたフォスにとって、国際レースで初めて手にした勝利だった。しかも2019年のツール・ド・ラヴニールで「総合」を制覇してはいるけれど、実はジュニアからアンダーを通して、国内選手権以外はUCI大会で「1日単位のレース」に勝った経験はゼロ。正真正銘、ノルウェー国外で初めてフィニッシュラインを一等賞で駆け抜けたご褒美は、世界チャンピオンの証アルカンシェルだったのだ!

ノルウェー男子エリートにとっても、世界選個人TTでの優勝は、同種目が1994年大会で採用されて以来史上初の快挙。表彰台のりさえも初めてだ。また素敵な偶然だろうか。オーストラリアが世界選手権を初めて受け入れた2010年大会で、トール・フースホフトがノルウェー人男子エリート選手として初めて、ロードレースのアルカンシェルをまとっている。

史上3人目の3連覇を目指したガンナは、7位でフィニッシュ。10月上旬にアワーレコードの挑戦を控える26歳は、自身4度目世界選男子エリート個人TTを、過去最悪の成績で終えた。

「これほど遠いところまで旅をして、7位で終えたなんて、満足できるはずもない。でも思い通りに脚が動かなかった。朝、目が覚めた時点で、調子は最高ではないことに気がついていた。もちろんがっかりしている。でもレースというのはこんなものさ」(ガンナ)

こうしてトラックでも、個人タイムトライアルでも、世界・欧州・国内とあらゆるタイトルを手にしてきたガンナは、2年間満喫した虹色ジャージを脱ぎ、イタリア国内TTチャンピオンジャージに着替える。次にアルカンシェルを取り戻すチャンスは12ヶ月後……ではなく、11ヶ月後。だって2023年の世界選手権は、真夏の8月上旬に開催なのだ!

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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