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【Cycle*2022 ブエルタ・ア・エスパーニャ レースレポート:第19ステージ】トレック・セガフレードが引き寄せたスプリントの機会。ピーダスンの3勝目
サイクルロードレースレポート by 滝沢 佳奈子トレド県で最も人口の多い都市であるタラベラ・デ・ラ・レイナは、過去のブエルタで6回スタート地点に、5回フィニッシュ地点に設定されている。
第19ステージはタラベラ・デ・ラ・レイナをスタートし、山岳を含む全長63kmの周回コースを2周してから周回コースを外れ、少しの平坦を経て、タホ川の近くにフィニッシュするレイアウト。タラベラ・デ・ラ・レイナでのフィニッシュは歴史的にはダニエーレ・ベンナーティやマルセル・キッテルなどスプリンターがステージを勝ち取ってきた場所であったが、周回コースに含まれるのは、2級山岳のプエルト・デル・ピエラゴ。登坂距離は9.3kmで平均勾配5.6%の上り下りを2回繰り返すためにこのステージは中級山岳というカテゴリーに分類され、決してスプリンターたちのためのステージとは言い切れないところがあった。
エリザベス女王へ捧げられた黙祷
スタート前には、イギリス籍のイネオス・グレナディアーズとイギリス人選手たちが先頭に並び、8日に逝去されたエリザベス女王への黙祷が捧げられた。
スタートして、約10km地点でヨナタン・カイセド、ブランドン・マクナルティ、アンデル・オカミカの3名の逃げグループができ、集団とのタイム差を徐々に広げる。
「どちらかというと逃げが成功する可能性が高い日だと言いたい。気合いを入れてステージ優勝争いのチャンスをうかがっていきたいね」とレース前にコメントしたローソン・クラドックはそのチャンスをつかむため、単騎で先頭を追った。あっという間に集団と先頭の逃げとのタイム差は4分ほどまで広がった。
集団からはさらにクリス・ハーパー、ミケル・ビスカラが飛び出したが、しばらくするとトレック・セガフレードがコントロールし始めた集団へと吸収された。
1回目の登りを何事もなく通過し、2回目の登りに入る前にはクラドックも吸収。さらに、集団と逃げ3名とのタイム差は1分30秒ほどにまで縮まった。
2回目の山頂まで残り8kmほどのところでは、バーレーン・ヴィクトリアスのミケル・ランダ、ジーノ・メーダーが先頭でペースを上げ始めた。すると、すぐに逃げと集団とのタイム差はなくなり、唯一の逃げグループも吸収された。
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