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ブエルタのコースは厳しいと言われますが、実際にはどうですか?
2022年大会で存在感を示すジェイ・ヴァインはZwiftからプロになった
劇的に厳しい山頂フィニッシュが多い……っていうイメージが強いかもですね。確かに山岳はすごく厳しいです、真のクライマーが勝つことが多いので、他のグランツールと比べれば厳しいコース設定に思えるかもしれません。
ただブエルタと言えば、たまに起こるエシュロンも怖いんです。スペインも中部や南部に行くと、周りに樹木が何も生えてない平坦な大地が延々と続きます。たとえばマドリードは大都市ですし、周辺には森もありますが、一歩その外へ出ると一気に砂漠地帯。人間が住みにくいような乾燥した荒野が広がってます。そこに強風が吹いてきたら……当然のように横風分断が起こります。空から撮られた映像は、すごく美しいんですけど。走っている側はきついですよ。
でもスペインという国自体は、自転車乗りにとっては最高の場所です。たとえばバルセロナの近くのジローナは、サイクリストの聖地とも呼ばれてます。今年の始めに僕も行ってきたんですけど、本当に、ちょっと近所を歩くだけで必ずプロのサイクリストにすれ違うような町です。
なにより自分の中にあるスペインのイメージは、「合宿地」です。冬のオフ中には、たくさんのチームが、スペイン地中海岸でトレーニングキャンプを組みます。みかん畑のあるバレンシアやアリカンテの地域は気候も暖かく、道幅も広くて、自転車にとって走りやすい道が多いんですよ。自転車選手にとっては、苦痛なく走れる、なんだか天国みたいな場所です。
サイクリストにとっても走りやすいロケーションだからこそ、ストラバとか見ると、ありとあらゆる場所にログが残ってます。しかもプロ選手もアマチュア選手もありえないスピードでKOMを駆け上がってますからね。みんな自転車が好きなんだな〜って感じさせられます。
ブエルタを取り巻く雰囲気って、やっぱり「ゆるい」ですか?
うーん、ゆるさ、というのは、観客が見やすいレースという意味も含まれると思ってます。例えばジロ・デ・イタリアでも、観客が、本当に近い距離で選手たちを応援してくれる。でもツール・ド・フランスの場合は、セキュリティがはるかに厳しくて、フィニッシュラインもスタートラインも近づくことさえ難しい。フィニッシュエリアにはバリアが張り巡らされてありますから。でもジロやブエルタは、選手と観客、ファンとの距離感がすごく近いんですよね。
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