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【Cycle*2022 リエージュ~バストーニュ~リエージュ:プレビュー】コース難易度5つ星。グランツール王者たちが競り合うスプリングクラシック千秋楽
サイクルロードレースレポート by 辻 啓登った分だけしっかり下るレイアウトなので、テクニカルコーナーを利用して抜け出しを図る選手も現れるはず。そして残り15.6km地点から最後の難所コート・ド・ラ・ロッシュオフォーコン(全長1.3km/平均勾配11%)の登坂が始まる。例年、優勝狙いの選手はこの急坂を平均21km/hオーバーという凄まじいスピードで駆け上がる。ロッシュオフォーコンの正式な頂上通過後、約2kmにわたって登り返したところでこの日の全ての登坂作業が完了する。
今年もアンスの登りフィニッシュではなく、レース名の通りリエージュ市内の平坦路にフィニッシュするレイアウトが採用された。フェタンヌ橋をわたってフラムルージュ(残り1kmアーチ)をくぐり、ウルト川に沿ったアルデンヌ通りでレースは決する。過酷な山岳レースの最後に、昨年はトップスピード68km/hのスプリントで勝負は決した。
前回大会を制したポガチャル
出場を予定している優勝経験者は6人。その中でも、際立つのがディフェンディングチャンピオンのタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)の存在だ。4日前のラ・フレーシュ・ワロンヌでは、集団前方の好位置で「ユイの壁」の急勾配区間をこなしながらも失速して12位。家庭の事情でラ・フレーシュ・ワロンヌ後にスロベニアに一時帰国したため出場が危ぶまれたが、出場するからにはポガチャルは連覇を狙ってくる、マルク・ヒルシやディエゴ・ウリッシという強力なアシストたちを従えて。
2006年、2008年、2015年、そして2017年の優勝者で、ラ・フレーシュ・ワロンヌを2位で終えたばかりのアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)の強靭さは計り知れない。エディ・メルクスがもつ最多勝記録まであと1勝。衰えるどころか粘り強さを増している感すらあるバルベルデは、41歳最後の日に記念すべきラストタイトル獲得を狙う。2018年の優勝者ボブ・ユンゲルス(アージェードゥーゼール・シトロエン)と2019年の優勝者ヤコブ・フルサン(イスラエル・プレミアテック)ももちろん勝ち方を心得ている。
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