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サイクル ロードレース コラム 2021年10月9日

【Cycle*2021 グラン・ピエモンテ:レビュー】来季への期待が溢れ出す!手練のベテランたちを蹴散らして優勝の23歳ウォールス「本当にとてつもないこと」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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レース前にカメラ目線に応えるコルブレッリ

レース前にカメラ目線に応えるコルブレッリ

若手たちも負けてはいなかった。ウォールズのためにボーラ・ハンスグローエが一日中働いた。残り約20kmのロータリーで、コーイが軽く落車するも、ユンボ・ヴィスマの先輩たちが集団へと連れ帰った。

また東京五輪オムニアム金メダリストのウォールズと、マディソンでタッグを組み銀を射止めた23歳イーサン・ヘイターを、イネオス・グレナディアーズのスター総出で引っ張った。クライマーで元ツール総合3位のリッチー・ポートも、同じくトラック団体追抜金メダルにして個人TT世界選手権2連覇のフィリッポ・ガンナも。

そうそうたるワールドチームに混ざって、エオーロ・コメタが勇敢に牽引を続けたのは、この日、人生最後のスプリントに挑む35歳マヌエル・ベレッティのため。ちなみにコフィディスの36歳ファビオ・サバティーニにとって、ヴィヴィアーニ列車を牽引する機会は、これが人生で最後から2番目だった。

だからこそ、残り1kmで、脱線したのは無念だった。ロータリーの入り口でコースが極端に狭められたせいで、数人の選手と共に、リオ五輪オムニアム王者のヴィヴィアーニは減速を余儀なくされた。

最終ストレートではボーラとユンボが激しく凌ぎを削った。クベカは背後に忍び、UAEは別ラインで仕掛けた。広い大通りで、誰もが夢中でペダルを回した。数人がハンドルを投げた。道のど真ん中を真っ直ぐに突き進んだウォールズは、両手を上げる暇すらなかった。ただ勝利を確信しつつ、力強く、頷いた。

「終わりに向けて誰もがこぞって前へと押し寄せた。でも僕は自分のチャンスを見出して、そこに向かって突っ走った」(ウォールズ)

この3月末にCovid-19陽性となり、復帰は6月までもつれこんだ。初夏はもちろん東京五輪に向けて心身を調整する必要のあったウォールズにとって、ロードレースに100%を捧げられるようになったのは、ほんの2ヶ月前のこと。「将来的にはヴィヴィアーニのようにロードとトラックを上手くミックスさせていきたい」と願う23歳。8月末にロードでプロ初勝利を飾り、この日は初めてのワンデータイトルを手に入れた。

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