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【Cycle*2021 イル・ロンバルディア:プレビュー】豪華なメンバー集結!優勝大本命はプリモシュ・ログリッチ。名高いクライマーたちが今季最後の大一番へ挑む!
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか前回大会、橋下へ落下したレムコ・エヴェネプール
残り31.8kmのパッソ・ディ・ガンダが(9.2km、7.3%)、間違いなく、この日の勝負を左右する。特に山頂手前は約3kmにも渡って、9.8%の難勾配ゾーンが続く。アタックを決めるなら、山頂まで約1km手前の、最大15%スポットが狙い目だろうか。下りは要警戒。16kmもの長い長いダウンヒルの序盤には、ラルプデュエズにも似た、規則正しい19のヘアピンカーブが待ち構えている。
残り5kmを切った直後に待ち構えるちっちゃな出っ張りも、決して侮ってはならない。2kmに満たない上りではあるけれど、平均勾配は7.9%、最大は12%に達する。しかもベルガモの旧市街の道は細く、石畳や城門という障害物が待ち受ける上に、伝統的に沢山の人で埋め尽くされる!
最終盤にほぼ同じ道が使用された5年前は、ガンダで生き残った4人のうちの1人(ロマン・バルデ)が、この小さな上りで脱落した。ほんの一瞬脚が止まっただけなのだ。しかし、フィニッシュまで続くスピードの出る下りをどれほど果敢に攻めようとも、2度と前に追いつくことは出来なかった。
一方で2014年にやはりベルガモで今大会が締めくくられた時は、この旧市街の上りに30人ほどが塊で突入し、9人が抜け出した。フィニッシュ直前の作りは少々異なる。あの年は残り150mに直角カーブがあり、追走集団が大クラッシュ。やはり無用な落車を避けるために、今年は800mの直線フィニッシュが用意されている。
その2014年に、ラスト500mでロングアタックを決めたのは、ダニエル・マーティンだった。そんなモニュメント2勝のクラシックハンターにとって、2021大会が、人生最後のイル・ロンバルディアとなる。好調マイケル・ウッズとクリス・フルームと共に力を合わせ、最高の形でキャリアに別れを告げたい。
秋は別れの季節と言うけれど、2017年ブエルタで区間2勝の大活躍を見せたトーマス・マルチンスキーもまた、現役最後のモニュメントを走る。ただひとつ安心して良いのは、41歳アレハンドロ・バルベルデにとって、人生10回目のイル・ロンバルディアは単なる通過点に過ぎないこと。2位表彰台なら3回経験しているが、あくまで狙うは優勝だ。
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