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しかし本物の脅威が、背後からデゲンコルブを唐突に抜き差っていった。上れるスプリンターではなく、真のパンチャーが上りで違いを見せた。ぴったり背中に張り付いてきたもう1人のスプリンター、スカイ プロサイクリングのベン・スウィフトも、力づくで引き剥がした。フィリップ・ジルベール(BMCレーシングチーム)が、勾配4.5%の坂道フィニッシュで王になった。
「まさにボクの大好きなタイプのファイナルだった。チームメートのアレッサンドロ・バッランがあれだけ働いてくれたんだから、ボクは負けるわけには行かなかった。とにかくパワー全開で行った。決してパニックにも陥らなかった。最後の加速に移る前に、理想的な状況を作り出せていたんだ」(フィリップ・ジルベール)
2011年9月14日以来どうしても勝てなかったジルベールだが、今大会第9ステージで347日ぶりとなる嬉しい勝利を上げてから、わずか12日。完全復活を示す今大会2勝目は、また、来るべき世界選手権への調整が順調に進んでいることを意味する。
「ボクにとって、ブエルタは最高の調整の舞台となった。ボクは世界選手権に向けて、正しい道を歩んでいると感じている。もちろん、まだ最高潮には達していない。でも現時点での仕上がり具合はパーフェクトだ」(フィリップ・ジルベール)
また区間2位にはバルベルデが飛び込み、ボーナスタイム8秒も獲得。3位と4位にはモレーノとロドリゲスが続いた。コンタドールは3秒遅れでゴール。総合タイム差は2位バルベルデが1分35秒、3位ロドリゲス2分21秒と、ほんの少しだけ縮まった。せっかく2秒縮めたヘーシンクは、モレーノに3秒+ボーナスタイム4秒返された。ただし最終山岳ステージ、ボラ・デル・ムンドが生み出す違いを考えたら、こんな数秒など気に病むべきではないのかもしれない。
「明日はハードな戦いとなるだろう。バルベルデとロドリゲスにとっては、最後のチャンスだ。とくにカチューシャはプリトを勝たせるためにあらゆる手を尽くすだろう。ボーナスタイムも獲りに行くはずだ。ボクはただ、何が起こってもいいように、気を引き締めていくだけ」(アルベルト・コンタドール)
「総合優勝はもはや絶望的だ。でも総合2位ならまだ狙える。バルベルデを追い落とすために走る」(ホアキン・ロドリゲス)
「タフな1日となるだろう。しかし最後の戦いだ。何も変わらないかもしれないし、表彰台のすべての位置が変わっていまう可能性だってある」(アレハンドロ・バルベルデ)
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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