人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
先頭集団内で、ニーバリはガッツポーズをしながら、今大会最後のフィニッシュラインを越えた。3週間前には優勝争いの大ライバルと目されていた2012年ツール覇者ブラドレー・ウィギンスと2012年ジロ覇者ライダー・ヘシェダルは、悪天候の中で次々と力尽きていった。その傍らで、シチリアっ子は第8ステージに早くもマリア・ローザを身にまとい、最終日までまるで危なげなく総合首位の座を守り通した。タイムトライアルと難関山頂フィニッシュを1区間ずつ制し、誰からも称賛されるマリア・ローザとなった。熱い涙が、頬をぬらした。
2010年ブエルタに続く、自身2度目のグランツールタイトル。一段ずつ、確実に、大チャンピオンへの階段を上っている28歳ニーバリの次なる目標は、この秋フィレンツェで開催される世界選手権の優勝だ。ツール・ド・フランスのことを考えるのは、それから。
「今日はたくさんの感動に包まれた1日だった。200kmのステージの間中、沿道にはたくさんの観客が詰め掛けていた。言葉にはできないほどの、信じられないほどの、喜びだった。ボクにとってだけでなく、自転車レースにとってもね。ボクは自分らしさを決して失わなかった。いつだってボクはこんな風だった。選手として自分のベストを尽くしてきたし、性格は変わってない。人々に対してオープンでいたいし、礼儀正しくありたいと思っている。レースの毎日の中では、難しいときだってあるけどね」(ニーバリ)
その対極のように、徹底したメディアコントロールとプロトンコントロールが得意なスカイプロサイクリングからは、リゴベルト・ウランが総合2位の表彰台に上がった。来シーズンは某カヴェンディッシュのチームに移籍……との噂もあるが、今のところは「ツールに出るのか、ブエルタに出るのかは、チームの命令次第」とのこと。もちろん総合3位のカデル・エヴァンスは、チームリーダーとしての自信を取り戻して、意気揚々とツール・ド・フランス100回大会に乗り込む。
雪や雨の代わりに、ばら色の紙ふぶきが英雄たちに降り注ぎ、イタリア一周の旅は美しく締めくくられた。あと1ヶ月もすれば、フランスの真夏の戦いが幕をあける。コルシカ島が、プロトンの上陸を、いまかいまかと待ち受けている。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
4月21日 午後7:30〜
-
4月17日 午後7:45〜
-
Cycle*2024 リエージュ~バストーニュ~リエージュ ファム
4月21日 午後11:55〜
-
4月7日 午後6:05〜
-
Cycle*2024 月チャリ~#jspocycle NEWS~ (04/22)
4月22日 午後7:00〜
-
Cycle*2024 ラ・フレーシュ・ワロンヌ フェミニーヌ
4月17日 午後11:55〜
-
3月31日 午後4:55〜
-
J SPORTSオンラインショップ インフォメーション #1
4月19日 午後5:30〜
J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!