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サイクル ロードレース コラム 2013年5月27日

ジロ・デ・イタリア2013 第21ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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先頭集団内で、ニーバリはガッツポーズをしながら、今大会最後のフィニッシュラインを越えた。3週間前には優勝争いの大ライバルと目されていた2012年ツール覇者ブラドレー・ウィギンスと2012年ジロ覇者ライダー・ヘシェダルは、悪天候の中で次々と力尽きていった。その傍らで、シチリアっ子は第8ステージに早くもマリア・ローザを身にまとい、最終日までまるで危なげなく総合首位の座を守り通した。タイムトライアルと難関山頂フィニッシュを1区間ずつ制し、誰からも称賛されるマリア・ローザとなった。熱い涙が、頬をぬらした。

2010年ブエルタに続く、自身2度目のグランツールタイトル。一段ずつ、確実に、大チャンピオンへの階段を上っている28歳ニーバリの次なる目標は、この秋フィレンツェで開催される世界選手権の優勝だ。ツール・ド・フランスのことを考えるのは、それから。

「今日はたくさんの感動に包まれた1日だった。200kmのステージの間中、沿道にはたくさんの観客が詰め掛けていた。言葉にはできないほどの、信じられないほどの、喜びだった。ボクにとってだけでなく、自転車レースにとってもね。ボクは自分らしさを決して失わなかった。いつだってボクはこんな風だった。選手として自分のベストを尽くしてきたし、性格は変わってない。人々に対してオープンでいたいし、礼儀正しくありたいと思っている。レースの毎日の中では、難しいときだってあるけどね」(ニーバリ)

その対極のように、徹底したメディアコントロールとプロトンコントロールが得意なスカイプロサイクリングからは、リゴベルト・ウランが総合2位の表彰台に上がった。来シーズンは某カヴェンディッシュのチームに移籍……との噂もあるが、今のところは「ツールに出るのか、ブエルタに出るのかは、チームの命令次第」とのこと。もちろん総合3位のカデル・エヴァンスは、チームリーダーとしての自信を取り戻して、意気揚々とツール・ド・フランス100回大会に乗り込む。

雪や雨の代わりに、ばら色の紙ふぶきが英雄たちに降り注ぎ、イタリア一周の旅は美しく締めくくられた。あと1ヶ月もすれば、フランスの真夏の戦いが幕をあける。コルシカ島が、プロトンの上陸を、いまかいまかと待ち受けている。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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