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サイクル ロードレース コラム 2015年5月25日

ジロ・デ・イタリア2015 第15ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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最終的にウランは8分遅れでこの日のステージを走り終え、総合4位から、15位(12分15秒遅れ)へと大きく後退した。ポートは27分04秒遅れの小さなグルペットでたどり着き、総合27位(35分57秒遅れ)で大会2週目を締めくくった。

ティラロンゴの恐ろしいスピードに、ティンコフ最後のアシスト、マイケル・ロジャースさえもついていけなくなった。ステージ序盤に大いに働いたコンタドールボーイズは、ゴール前30kmで、まさかのゼロ人になった。一方でアルの周りは、いまだ4人の親衛隊が固めている。コンタドール1人vsアル+アスタナ4人という、とんでもない不均衡な状況ができあがった。

「今日のアスタナはとんでもなく強かったよね。まるでチームトライアルみたいだった。僕は、彼らの後輪に入り込んで、走り続けた」(コンタドール、公式記者会見より)

その後の下りで、数人の選手たちに混ざって、ユルゲン・ヴァンデンブロックが落車した。メイン集団から大きく引き離された。前日TTの好走で、総合5位に浮上したばかりだったというのに、この日だけで6分近くタイムを失い、総合11位・10分05秒差へと後退を余儀なくされた。つまり、こんな風に、道のあちこちに危険が潜む道で、コンタドールは孤独な戦いを強いられた。メカトラや落車時に、すぐにサポートに駆けつけてくれるチームメートのいないまま、アスタナ隊列の背後で黙々と走り続けた。

前で逃げていた選手たちは、デュポンを除いて、最終峠の直前で吸収されていた。すると、水色の隊列の背後ろから、突如としてピンク色が飛び出した。なんと、山の麓に設定されていた中間スプリントで、2位のボーナスタイム2秒をコンタドールが取りに行ったのだ!……びっくりするような動きを見せた後、再び、スペインの偉大なるチャンピオンは、静かに前から6番目の場所へと戻った。

山に入ると、まずはローザが先頭を務め、デュポンを吸収した。続いてティラロンゴが猛烈に牽引して、先頭集団を10人に絞り込んだ。続いたタネル・カンゲルトはパンターニ風に「下ハン」で、マドンナ・ディ・カンピーリョの町中まで引っ張った。アスタナはひたすらにテンポを刻むだけで、特に揺さぶりをかけてくるわけでもなかったから、コンタドールはただ黙ってついていけばよかった。

ゴール3km、町を抜けて、短いパヴェ区間に差し掛かった。この時点で勢力バランスは、コンタドール1人vsアスタナ2人。ここで、ようやく、アスタナが、動いた。

仕掛けたのはランダだった。コンタドールはためらわず張り付いた。ふと後ろを振り向くと、アルと少し距離が離れていることに気がついた。今度は、マリア・ローザが加速してみる番だった。

「足の調子はすごく良かったし、今日はステージが勝ちたかった。特にここはマドンナ・ディ・カンピーリョだ。伝説的な峠だよ。パンターニのことも考えた。彼からは大いにインスピレーションを受けてきたから」(コンタドール、公式記者会見より)

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