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サイクル ロードレース コラム 2020年11月1日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第11ステージ結果速報】獲得標高4684m難関山頂フィニッシュを制したのはダヴィ・ゴデュ、グランツール初区間優勝

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ダヴィ・ゴデュ

獲得標高の4684mの難関ステージを制したダヴィ・ゴデュ

ビリャビシオサから3級山岳1つ、1級山岳4つを上る難関山岳ステージ、獲得標高は今大会最高の4684m。第10ステージ結果への選手団の抗議がスタート時にあったものの、選手たちは無事に出発しアクチュアルスタートを切った。すぐに3級カンパ峠の登坂開始となり、様子を見ていた区間優勝狙いの選手や山岳ポイントを重ねたい選手などが動き出す。口火を切ったのはティム・ウェレンス(ロット・スーダル)、独走で山頂を先頭通過し下りでヨン・イサギレ(アスタナ プロチーム)やマグナス・コルトニールセン(EFプロサイクリング)ら追走が合流、強力な12人の逃げグループとなった。

山岳賞ジャージ着用のギヨーム・マルタン(コフィディス)が逃げに乗れなかったため、メイン集団はコフィディスがハイペースで先頭を追いかける。1級コリャドナ峠でウェレンスが抜け出しピエールリュック・ペリション(コフィディス)がチェック。後方からマルタンが自ら加速して先頭グループを追う、メイン集団はすでに分断している。山頂をネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム)が先頭通過、ニクラス・エイ(トレック・セガフレード)、マーク・ドノヴァン、マイケル・ストーラー(共にチームサンウェブ)、ブルーノ・アーミライ(グルパマ・エフデジ)の先頭グループに下りでマルタンとウェレンス、ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ)が追いついた。

1級コベルトリア峠、チーム ユンボ・ヴィズマとイネオス グレナディアーズが牽引するメイン集団からマルク・ソレル(モビスター チーム)が単独で飛び出し、先頭グループへのジャンプアップに成功。マルタンが山頂を先頭通過、続く1級サン・ロレンソ峠でも先頭通過で山岳ポイントを50ptとし、次点のセップ・クス(チーム ユンボ・ヴィズマ)に対し26pt差をつけることに成功している。

最終峠1級ファラポナへはドノヴァン、ストーラー、アーミライ、ゴデュ、マルタン、オリヴェイラ、ソレルの7人で登坂開始、メイン集団は3分のタイムギャップをUAEチームエミレーツの牽引で追いかける。アーミライとオリヴェイラはアシストを終え力尽き、残り距離5.2kmでソレルが揺さぶりをかけゴデュだけがついていく。2人でフラムルージュを越え、牽制しあいながら並んでゴール前まで来るとラスト200m切ったところでゴデュがアタック、ソレルはそれについていけずゴデュがグランツール初区間優勝を決めた。

総合勢は1分3秒後にフィニッシュ。ソレルは総合10位から6位へジャンプアップ、メカトラで遅れたエスデバン・チャベス(ミッチェルトン・スコット)は総合7位から14位まで順位を落とした。

「勝てたことが本当に嬉しくて雄叫びが出た。ここ数日は脚が痛かったし上手くいかないし不満を抱えていた、山頂フィニッシュでの勝利はとても素晴らしい」ゴデュ、勝利後インタビュー

Cycle*2020 ブエルタ・ア・エスパーニャ

第11ステージ ハイライト

第11ステージ結果
1 ダヴィ・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)in 04h 54' 13''
2 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 00' 04''
3 マイケル・ストーラー(オーストラリア/チームサンウェブ)+ 00h 00' 52''
4 マーク・ドノヴァン(イギリス/チームサンウェブ)+ 00h 00' 52''
5 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 00' 55''
6 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ プロチーム)+ 00h 00' 58''
7 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 01' 03''
8 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 01' 03''
9 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 01' 03''
10 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)+ 00h 01' 03''
・・・
25エスデバン・チャベス(コロンビア/ミッチェルトン・スコット)+ 00h 03' 15''

個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)in 45h 20' 31''
2 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)-
3 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 00' 25''
4 ヒュー・カーシー(イギリス/EFプロサイクリング)+ 00h 00' 58''
5 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 01' 54''
6 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 02' 44''
7 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 03' 31''
8 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 03' 44''
9 ワウト・プールス(オランダ/チーム バーレーン・マクラーレン)+ 00h 03' 54''
10 ミケル・ニエベ(スペイン/ミッチェルトン・スコット)+ 00h 04' 43''
・・・
14エスデバン・チャベス(コロンビア/ミッチェルトン・スコット)+ 00h 05' 40''

ポイント賞
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)135 pts
2 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)91 pts
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)90 pts

山岳賞
1 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)50 pts
2 セップ・クス(アメリカ/チーム ユンボ・ヴィズマ)24 pts
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)24 pts

ヤングライダー賞
1 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)in 45h 22' 25''
2 ダヴィ・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 00h 03' 08''
3 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ プロチーム)+ 00h 04' 53''

チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 136h 10' 19''
2 チーム ユンボ・ヴィズマ(オランダ)+ 00h 07' 37''
3 アスタナ プロチーム(カザフスタン)+ 00h 25' 03''

ステージ敢闘賞
177 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)

第11ステージのリタイア
95 マチュー・ラダニュ(フランス/グルパマ・エフデジ)
118 ステューブン・ウィリアムズ(イギリス/チーム バーレーン・マクラーレン)
127 カンタン・ジョレギ(フランス/アージェードゥーゼール・ラモンディアール)
134 ヤコブ・マレツコ(イタリア/CCCチーム)
163 ニコラス・ドラミニ(南アフリカ/NTTプロサイクリングチーム)
207 エクトル・サエス(スペイン/カハルラル・セグロス RGA)

コースマップ

第12ステージ 11月1日(日)午後9:45 - 深夜2:00 /J SPORTS 4
[区間] ポラ・デ・ラビアナ > アングリル 109.4km(山岳)/クイーンステージ「アングリル」

■コースの特徴
2020年ブエルタ・ア・エスパーニャのクイーンステージ。グランツールに激坂ブームをもたらした張本人であり、今なお欧州自転車界屈指の難峠として名高いアングリルが、総合争いをひっかきまわす。109.4kmという短いステージの終わりに、標高1560mの山のてっぺんで、マイヨ・ロホの持ち主が変わっている可能性さえ大いにある。

いよいよ欧州自転車界にとって「未知」なる11月に突入した。朝夕の気温はぐんと冷え込み、この日の戦場であるアストゥリアス地方は雨が増える季節。真夏のナロン川フェスティバルで有名なスタート地は、本来なら2020年は1週間かけてフェスティバル→ブエルタ区間を楽しむはずだったのに、実際は万聖節の日=カトリックではお墓参りの日と重なった。

地形は徐々に難度を増していく。スタートから25kmは平坦で(むしろ下り貴重)。その後25kmで2つの3級峠を上って下りる。続いて1級モスケタ峠(登坂距離6.6km、平均勾配8.4%、最大勾配12%)へ、さらに1級コルダル峠(5.4km、9.3%、14%)へ。

クレッシェンドの先の、クライマックスへ。「自転車界のパンテオン(万神殿)」とも呼ばれるアングリルの12.4kmの山道は、平均勾配9.9%。ただし前半は比較的緩やかで(といっても大部分は8〜11%、一瞬22.5%ゾーンあり)、しかも登坂開始4kmからはじまる1km前後のほぼ平地を含んだ数値である。つまりこの魔の山を理解するための正しい数値とは、(最終400mを除く)終盤6.5kmの平均約14%・最大23.5%である。

1999年に初めて披露されたアングリルが、フィニッシュを受け入れたのは過去7回。うち3回でマイヨ・ロホ交代劇が起こった。また5回は山頂でマイヨ・ロホ表彰式に臨んだ者が、その大会の王者に輝いている。また勾配が厳しすぎて「グルペット」ができにくい山としても有名だ。短距離ステージだけになおのこと、激坂の苦手な選手たちにとっては、制限タイムを気にしての苦しい戦いとなる。

高低差図

ただし、この超難関を乗り越えさえすれば、マドリード到着が見えてくる。しかも翌日は待ちに待った大会2度目の休息日だ。

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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