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すでに第6ステージでも逃げ切り勝利をさらった33歳は、残り22km、たったひとり飛び出した。前回は3人のスプリントを制したが、今回は独走勝利を企てた。後方からは4選手が必死に追いかけてきたけれど、ただじわじわと、確実に、距離を開けていった。
50秒以上突き放したおかげで、最終盤はもはやライバルたちの影に怯える必要はなかった。マルチンスキーは悠々とフィニッシュラインを駆け抜けた。人生初めてのグランツール勝利時にも、力強く両腕を突き上げたけれど、2勝目はもっとたっぷりと、勝利のジェスチャーを披露する余裕があった。
「初めてのときよりも、さらに幸せを感じている。独走だったおかげで、最終盤を十分に堪能することが出来たからね。グランツールでの独走勝利は子供の頃からの夢だった。今日ついに夢が現実となった」(マルチンスキー、フィニッシュ後インタビューより)
時間にすると、前方でマルチンスキーが独走勝利を始めた直後だった。スカイに引かれて、2つ目の山を上り始めたメイン集団から、突如として2つの影が飛び出した。かつて2年間チームメートだった2人、つまり前日に総合表彰台の位置から弾き飛ばされてしまったニコラス・ロッシュと、連日の攻撃でじわじわと順位を上げつつあるアルベルト・コンタドールだ!
「総合バトルが勃発したのだとしたら、それは僕のせい。誰もが一定テンポで走ることに満足している感じだった。だから僕は単純に『行ってみてもいいのでは?』って思ったんだ」(ロッシュ、大会公式リリースより)
「ロッシュと話し合って一緒に飛び出した。彼が僕の速度に耐えられなくなった後も、彼が『ひとりで行け』って背中を押してくれた」(コンタドール、フィニッシュ後インタビューより)
すかさずスカイのジャンニ・モズコンが2人に張り付いた。ただし、すぐに無線で、リーダーのもとへ呼び戻された。3分55秒遅れのコンタドールと、4分45秒遅れのロッシュを慌てて追いかける必要はない、と判断したのだろうか。より危険な存在である1分19秒差のヴィンチェンツォ・ニーバリを警戒しつつ、隊列で高速リズムを刻み、タイム差を巧みにコントロールする方をスカイボーイズは選んだ。
しかし、グランツール7勝王者の影響力や精神力、その高い作戦能力を、決して侮ってはならなかった。2日前に「みなさんにどんなアルベルト・コンタドールをお見せ出来るか分からない。でも1日、1日、タイム差を縮めていく」と改めて宣言していたチャンピオンを、山頂の向こう側で、トインズが待っていた。体の大きな平地巧者と合流すると、勢い良くダウンヒルへと突っ込んでいった。
30人ほどに小さくなったメイン集団も、当然、高速で下りへ取り掛かった。スカイが追わずとも、コンタドールから1分半ほどしか差のない総合3位~8位選手にとっては、大問題だったから。
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