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サイクル ロードレース コラム 2017年9月3日

ブエルタ・ア・エスパーニャ2017 第14ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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山頂まで10km、マイカはひとり飛び出した。「ファンタスティックな仕事」を成し遂げてくれたコンラートのためにも、絶対に勝利を持ち帰りたかった。なにより7月から続いたフラストレーションを、どうにか断ち切りたかった。初めて総合上位入りを目指して乗り込んだツール・ド・フランスは、落車負傷のせいで途中リタイアを余儀なくされたし、リベンジを喫して乗り込んだブエルタは、開幕直後に胃腸の問題に悩まされ、4日目に早くも総合上位入りを断念する羽目となって……。

「調子はすこぶるよかった。後ろから総合集団が追い上げてきているのは分かっていたけれど、今日の僕の脚は、最高に絶好調だったからね」(マイカ、フィニッシュ後インタビューより)

ツールでは3度の山頂フィニッシュを勝ち取り、2015年にはブエルタ総合3位に入っているヒルクライマーの脚は、伊達ではなかった。本来は自らの総合ライバルとなるはずだった強者たちの追い上げを、きっちり振り切った。区間2位に27秒のリードを保ったまま、南スペインの伝統峠で、嬉しいブエルタ初区間勝利をもぎ取った。

「まだレースは長い。僕には脚もモチベーションもある。だからまた最終週に、もう1つ勝利を取りに行く。山岳賞も狙う!」(マイカ、フィニッシュ後インタビューより)


ついに青玉獲り宣言が飛び出した。第8ステージですでに10pt収集済みで、今区間で18ptを積み上げたマイカは、首位ヴィッレッラから21pt差の2位に浮上した。果たしてヴィッレッラのこつこつ収集作戦が功を奏するか、マイカの超級狙いが有利か。しばらくは山岳ポイントを巡る戦いが加熱することは間違いなさそうだ。

アスタナは最終峠でも高速牽引を続けた。なにしろ「ボス」アレクサンドル・ヴィノクロフにとっては、思い入れの強い上りだった。2006年大会でチームメートのアンドレイ・カシェチキンとワンツーフィニッシュを飾り、総合優勝をほぼ確実にしたのが、ここパンデラだったから。しかしマイカを捉えられなかった。残り6km、ライバルチームの奮闘を2列目眺めてきたスカイが、満を持して最前列を取り戻した。

マイカ同様にブエルタ総合争いから早い段階で脱落したロメン・バルデが、思い切ってアタックを試みた。マイヨ・ロホ護衛隊は大して気に求めずにリズムを刻んだが、ツール総合3位の攻撃が、この日のアタック合戦の引き金を引いた。

残り4km、バルデに続くように、エステバン・チャベスが前に出た。総合3位につけてはいたものの、タイムで見れば2分13秒も遅れているコロンビア人を、スカイは特に潰しには走らなかった。すぐさま3分13秒差のアルベルト・コンタドールが飛び出した。やはりクリス・フルームは動かない。59秒差のヴィンチェンツォ・ニーバリが続けて加速を切っても、やっぱりマイヨ・ロホはリズムを崩さなかった。

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