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「もしかして、緑ジャージを守りに行くつもり?って尋ねたら、『守るよ!』って答えが返ってきた。彼は総合優勝だけじゃ満足せず、スプリントさえ勝ちに行ったのさ。僕は山でフルームの邪魔をしたことないのに(笑)」(トレンティン、フィニッシュ後TVインタビューより)
クイックステップは正々堂々と挑戦を受け入れた。3回目のライン通過時に設定された中間スプリントは、トレンティンを先頭で通過させつつ、フルームの上位3位通過をきっちり阻んだ(4位)。その直後にニコラス・シュルツ、アレッサンドロ・デマルキ、ルイ・コスタが大会最後の逃げに走り出ると、集団前方で厳しい集団制御を行った。予想外に早くからスピードが上がったせいで、後方では多くの選手が次々とプロトンから振り落とされていった。
最後の1周を示す鐘が鳴り響く中、フィニッシュまで5.6kmで、逃げはすべて吸収された。そこからはバーレーン・メリダやキャノンデール、さらにはトレック・セガフレードやアージェードゥゼール・ラ・モンディアルが集団前方に競り上がったが、クイックステップボーイズの頑丈なスプリント列車が決して脱線することはなかった。
T字型の周回コースの最後のU字カーブを抜けても、クイックステップのエースにはいまだ2人の発射台がついていた。ラスト1kmのアーチを抜けた直後に、マイヨ・ロホが集団前方に必死で駆け上がってくる姿が見えたけれど……、とにかくトレンティンには勝利以外の選択肢はないのだ。ラスト400mのロータリーを抜けた直後に、勢い良く飛び出した。
「こんな美しい街で、美しい勝利を上げることが出来たなんて。すごく嬉しい。チームのみんなに感謝してるよ。このブエルタには世界選手権の調整を兼ねて乗り込んできたんだけど、とてつもない成績を残すことが出来た。おかげで体はボロボロだけど、優勝で締めくくれたおかげで、気持ちは上向きさ。それに4勝も上げたおかげで、勝負の瞬間に、すごく静かな精神で臨めるようになった」(トレンティン、フィニッシュ後TVインタビューより)
第2ステージではイヴ・ランパルトの区間&マイヨ・ロホ獲りをお膳立てし、第8ステージではジュリアン・アラフィリップを勝利につながる逃げ集団へと導き、自らは第4、10、13、21ステージと4つの区間勝利ーーうち1つは1級山岳を越えてからの大逃げ勝利だったーーを手にする八面六臂の大活躍ながらも、トレンティンには2pt足りなかった。緑色のジャージを奪い返すことは出来なかった。フルームが区間11位に滑り込んだせいでもあり、ブエルタ特有の妙なポイントシステムのせいでもある(中間ポイント配分が極端に少ない+平地も山岳もフィニッシュポイントは同じ)。
「今日は人生でおそらく唯一、僕がグランツールでポイント賞を狙いにいけるチャンスだった。だから全力を尽くしたし、ポイントも稼ぐことが出来た……」(フルーム、大会公式リリースより)
念願のポイント賞ジャージを手に入れ、なにより愛息ケラン君のために「クレメント」のぬいぐるみを持ち帰ったフルームは、夕暮れ前の薄赤い空気に染まったマドリードで、ついに赤いジャージを授与された。
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