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サイクル ロードレース コラム 2018年9月17日

ブエルタ・ア・エスパーニャ2018 第21ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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引退するイゴール・アントンが沿道のファンにご挨拶

引退するイゴール・アントンが沿道のファンにご挨拶

それでも、3日前にぎりぎりでスプリント勝負を逃した後悔を繰り返すまいと、スプリンターチームは一切の妥協を許さなかった。残り7kmですべての逃げを回収し、鐘の音と共に、ますますハイスピードで最終周回へと駆け込んだ。

色とりどりの隊列が何本も組み上げられた。中でも最前列で強烈な存在感を放ったのは、やはりクイックステップの青いジャージだった。すでに第3ステージと第10ステージでスプリント勝利をもぎとった世界最強の列車は、残り2km、この日も最前列へと進み出た。

ところが、アシスト3人が前方へと突進を続ける一方で……肝心のイタリアチャンピオンジャージが見当たらなかった。アシストたちが何度後ろを振り返っても、後輪にエースの姿はなかった。エリア・ヴィヴィアーニは、なんと前方から20番目ほどに沈んでいた!

「残り2kmのロータリーで、リードアウトの後輪からはぐれてしまったんだ。だから最終コーナーでは、僕があるべき場所にいないこと、減速する必要があることを、アシストたちに伝える必要があった」(ヴィヴィアーニ)

ただ幸いにも、こんな状況にありながらも、ヴィヴィアーニには自信があった。常に「僕らは世界最強のスプリント列車を持っている。僕らがベストを尽くせば必ず勝てる!」と固く信じていた。モチベーションも高かった。前夜のエンリク・マスの勝利に大いに刺激された。「絶対に2日連続でチームに勝ちをもたらしたい」と意気込んでいた。

なにより時空を超えたリベンジを果たしたかった。5月のジロでは、区間4勝+ポイント賞ジャージを持ち帰りながらも、最終日ローマの集団スプリントを2位で落とした。だからこそ、マドリードでは、絶対に負けたくなかった。最終盤のカオスに紛れて、ヴィヴィアーニは巧みに前方へと競り上がった。さらにはラスト100m、ライバルたちが横一線でスプリントを切る横から、一気に前方へと飛び出した。残り25mでついに最前列を奪うと、そのままフィニッシュラインを先頭で駆け抜けた。

「3週間で最後のスプリントだから、大会前半のスプリントに比べると、随分とパワーが落ちていたね。でも代わりに、僕には、上手く状況を切り抜けられる能力があったのさ。思い通りの結果を手に入れることが出来た。みんなでつかんだ結果だ。とても誇らしく思ってる。僕にとっても、チームにとっても、本当に素晴らしいブエルタになったね」(ヴィヴィアーニ)

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