人気ランキング
コラム一覧
10位の神奈川大にとっては、9月26日に70対69で白鴎大を破ったことは、入れ替え戦回避を目指すチームにとって大きな意味を持つかもしれない。この試合では石田丈人(北陸学院・4年)が5本の3Pを含む19点、山口銀之丞(福岡第一・1年)が14点、6アシストとオフェンスを牽引した。
境アリーム(開志国際・4年)を筆頭にフィジカルが強いビッグマンを擁する白鴎大は、フロントラインが小さい神奈川大にとってインサイドの攻防で不利になる。そんな試合でステップアップし、勝利に大きく貢献したのが、195cmの小林秀康(拓殖大紅陵・3年)だ。2023年には拓殖大紅陵のインターハイ初出場に貢献するなど、決して無名の選手ではない。66対72で惜敗した1回戦の光泉カトリック戦では18点、16リバウンドをマークしていた。
J SPORTS オンデマンド番組情報
神奈川大に進学後の2年間、小林はなかなか出場機会を得られなかった。しかし、幸嶋謙二コーチが「練習でもめちゃくちゃ良くて、ずっと使いたかった」という言葉どおり、3年生になった今季はフロントラインの重要な存在へと成長。白鴎大戦は境を相手に互角に渡り合い、チーム最多となる9本のリバウンドを奪う。オフェンスではペイント内に切れ込んだ後、柔らかいタッチのショットやレイアップを高確率で決めるなど17点をマークした。
「得点面は自分が上ぶれしたので良かったと思いますけど、リバウンドはもう少しボックスアウトで押し出したり、取り切れないところが多かったので、そこが反省点です」
リバウンドが1本足りずにダブルダブルを逃した小林だが、23日の山梨学院大戦では11リバウンド。フロントラインは横野真人(日本体育大柏・4年)を欠いているだけに、小林が今後も安定したプレーを続けられれば、伊藤ハリー大河(浜松学院・4年)と三村デールアンソニー(日本航空・2年)の負荷を軽減できる点でもプラスになる。
「留学生に比べたら小さい方かもしれないけど、チームの中ではサイズがある方なので、だれかがやらなければならない身体を張ったり、リバウンドを取り切れなくても絡むといったことで頑張りたい」
自身の強みと役割をこう語った小林は、神奈川大に新たな息吹をもたらす存在になるかもしれない。今後の活躍から目が離せない。
苦戦が続く青山学院大の中で強気なプレーで存在感を増している北條
オータムリーグ開幕から10連敗と苦戦を強いられていた青山学院大は、9月20日の国士舘大戦を71対70で制して初勝利を手にした。早稲田大戦を再現するかのように、ターンオーバーの連発などで4Q残り1分半で9点差あったリードを残り12秒で1点差と詰め寄られる。直後のオフェンスでもターンオーバーでボールを失い、国士舘大に逆転のチャンスを与えてしまったが、なんとか守り切っての勝利だった。
オータムリーグ初勝利の原動力になったのが、17点、6リバウンドをマークした北條彪之介(美濃加茂・3年)だ。チーム事情で191cmの身長でパワーフォワードでプレーすることも多いが、本来のポジションはスモールフォワード。シュート力が持ち味であり、3P成功数は27本とリーグ全体で3番目に多い。竹田謙コーチが「ショット・セレクションが課題」と評価しながらも、北條は自分の強みである3Pを打ち続けることに躊躇がない。
「去年よりも役割として明確に点数を取らなきゃいけない立場というポジションになって、自分の中でも責任感、やらなきゃいけないっていう自覚が多分芽生えています。元々3Pを結構打つタイプなんですけど、そこもリーグ戦序盤から入っていて、自信持って打っているというか、自分の中で去年よりもより自信がついたなっていう印象があります」
竹田コーチが指摘するショット・セレクションに関して、北條は自分の判断でセットプレーを遂行しない形で3Pを打つこともあるという。しかし、それは総得点数176点がリーグ7位という数字が示すように、スコアリングでチームを牽引するという強気な姿勢の表れと言える。
J SPORTS オンデマンド番組情報
23日の東海大戦、青山学院大は4Q終盤の攻防で違いが出てしまい、57対65で競り負けた。しかし、北條は3Pが4本すべて外れながらも、速攻で走ってフィニッシュするなどチーム最多の12点をマーク。高校の後輩であるポイントガードの深見響敏(美濃加茂・2年)のアシストから得点に至ったプレーは、ディフェンスのいい東海大でも対応に苦労していた。深見との相性の良さについて、北條はこう語る。
「ボールの動きとか流れというのがすごくスムーズになって、彼がいると自分たちが欲しいところにパスが来るので、みんながそれをわかってブレイクに走るし、ハーフコートのオフェンスだったらカッティングをいっぱいすればパスが出てきます。それはビッグマンも多分同じだと思うんですけど、彼がいるとチーム全体のボールの動きがすごく多くなって、攻めやすい環境になると思います」
新井翔太(現島根スサノオマジック)がいた昨年と違い、今年の青山学院大は4年生に感情を表に出す強烈なリーダーシップを発揮するタイプの選手が不在。北條が強気なプレーでチームを鼓舞することは、1巡目を終えて1部残留が最優先事項となった青山学院大が2巡目で勝つための絶対条件と言えよう。
首位の東海大に快勝した山梨学院大。イゴールを軸に2巡目で台風の目になるか?
1巡目を10勝1敗の首位で折り返した東海大に対し、山梨学院大が9月26日の試合では攻防両面で圧倒し、77対55のスコアで大勝した。
古田悟コーチが「(4Q)残り5分でやられてしまった」と振り返った1巡目での対戦と違い、この日の山梨学院大は東海大にセカンド・チャンスを与えても、粘り強いディフェンスを継続。ディフェンスのローテーションがよく、イゴール以外の選手がサイズで不利な状況でも全員でリバウンドを奪う姿勢を最後まで失わなかった。また、リバウンドを奪った後のトランジションゲームで東海大を圧倒したことが、予想外の大差がついた要因と言える。
チームの大黒柱であるスヴェトリシック・イゴール(セルビア・4年)は、東海大戦では20点、15リバウンドのダブルダブルを達成。菅野陸(帝京安積・3年)、中村千颯(福岡第一・4年)、齋藤晴(関西・4年)がいずれも2桁得点を記録したことも、山梨学院大の勝因だった。
「みんながいいプレーをしました。全員がそれぞれのショットを決め、堅実なディフェンスを見せてくれました。いくら強調しても足りないくらいです。チームとして本当に素晴らしいディフェンスができたし、全員でローテーションしていました。最高です」
試合をこう振り返ったスヴェトリシックは、山梨学院大が2シーズン前に1部から2部に降格した際、左ひざのケガで長期離脱を強いられていた。しかし、昨季は専修大との入れ替え戦を制して1年で1部に復帰するのに貢献。最上級生となった今季は、良好なコンディションでオータムリーグに臨めている。大学でのラストシーズン、スヴェトリシックは勝利に対する強い思いを持ちながらも、ゲームを最大限楽しむつもりだ。
「僕にとっては大学で最後の年。チームメイトとプレーすることを楽しみたいと思っています。そして、できるだけ多くの試合に勝ちたいです。1部は2部よりもはるかにレベルが高いです。自分たちよりずっと強い相手と対戦していますが、それでも楽しいです。僕たちは戦っていますし、勝てると思っています」
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
神奈川大 vs. 山梨学院大 / 青山学院大 vs. 東海大 / 明治大 vs. 白鴎大 第12節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月23日 午後2:25〜
-
大東文化大 vs. 日本体育大 / 中央大 vs. 国士舘大 / 早稲田大 vs. 日本大 第12節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月23日 午前10:55〜
-
神奈川大 vs. 早稲田大 / 東海大 vs. 明治大 第11節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月20日 午前10:55〜
-
早稲田大 vs. 国士舘大 / 日本大 vs. 青山学院大 / 日本体育大 vs. 中央大 第13節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月26日 午前10:55〜
-
白鴎大 vs. 大東文化大 / 山梨学院大 vs. 中央大 / 東海大 vs. 明治大 第14節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月27日 午前10:55〜
-
白鴎大 vs. 神奈川大 / 大東文化大 vs. 明治大 / 東海大 vs.山梨学院大 第13節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月26日 午前10:55〜
-
早稲田大 vs. 神奈川大 / 国士舘大 vs. 青山学院大 / 日本体育大 vs. 日本大 第14節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月27日 午前10:55〜
-
早稲田大 vs. 白鴎大 / 日本体育大 vs. 東海大 第10節 【限定】第102回 関東大学バスケットボールリーグ戦
9月19日 午後3:25〜
J SPORTSで
バスケットボールを応援しよう!
