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バスケット ボール コラム 2025年4月28日

【関東大学バスケットボール選手権大会:プレビュー】3連覇を目指す日本体育大が有力も、東海大、白鴎大、大東文化大、日本大にもチャンスあり

バスケットボールコラム by 青木 崇
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昨年は日体大がこの大会を制した

昨年は日体大がこの大会を制した

昨年は春のトーナメントでの2連覇に加え、オータムリーグも制した日本体育大。しかし、インカレの準々決勝では得意とするハイスコアの展開になりながらも、名古屋学院大に敗れるという悔しい結果に終わった。代々木第2体育館のコート上で悔しさを味わった西部秀馬、小澤飛悠、月岡熙、石川響太郎は、爆発力のあるオフェンスを遂行するうえで一貫性のある活躍が求められる。西部と小澤が得点源となり、月岡が得点機会のクリエイトですることで石川が3Pショットを決める流れを作ることができると、対戦相手が日本体育大を止めるのは非常に難しい。

長い腕を武器にしたブロックショットを武器にゴール下の番人となっていたムトンボ・ジャンピエールが抜けただけに、3年生になったコネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメードの飛躍がほしいところ。オフェンス力に関してはジャンピエールよりもスキルがあるだけに、15〜20点、10リバウンド以上のダブルダブルも十分期待できる。

そんな日本体育大に準々決勝で挑むのは、筑波大と早稲田大の勝者になりそうだ。吉田健司コーチの退任に伴い、仲澤翔大が指揮官となった筑波大は4月20日に行われた定期戦で3Qまで一進一退の戦いを見せたものの、4Qで引き離されて62対74のスコアで敗戦。各チームの留学生に対しては、昨季故障に泣いた副島成翔がフィジカルなディフェンスで対応し、オフェンスではレベルアップしている3Pショットを決めることで優位に立てるかが、筑波大にとって成功を手にするためのカギになるだろう。2部から昇格した早稲田大は、ローテーションに入る選手の中で195cm以上が不在。キャプテンの岩屋頼を軸にしたスモールボールで活路を見出し、堀田尚秀の3Pショットが量産する展開に持ち込めるとおもしろい。

昨年インカレを制した日本大は司令塔の米須玲音、インサイドの核となっていたコンゴロー・デイビットが卒業。今年のチームを牽引するのは、シュート力が持ち味の泉登翔、ドライブからのフィニッシュを武器にする新井楽人の4年生コンビになる。米須の卓越したゲームメイク力をカバーするのは難しいかもしれないが、188cmで身体能力の高い山田哲汰がポイントガードとして仕事ができると、強力なバックコート陣を構成できる。また、1年生の村田桂次郎は、国学院久我山を卒業する前に特別指定選手として青森ワッツでプレーするなど、非凡な得点センスを持っている点でも注目だ。順当に勝ち上がって日本体育大と準決勝で対戦となった場合は、留学生のボロンボ・ムヘカグラシアブラの奮闘が欠かせない。日本大と準々決勝で対戦しそうなのは、ギリギリで1部残留を決めた中央大と2部降格を味わった山梨学院大の勝者と予想したい。

トーナメント表の右上で最有力校と見られる大東文化大は、ベスト16で昨年1部に昇格した青山学院大との対戦が待ち構えている。U22代表候補のスコアラー、広瀬洸生をスローダウンできるかは、勝負の行方を左右する要素になる可能性大。2番と3番ポジションでプレーしていた選手が5人卒業したこともあり、昨年のU18日本代表としてU18FIBAアジアカップに出場した1年生の和田琢磨がステップアップできるかに注目だ。特別指定選手として琉球ゴールデンキングスに在籍した塚本智裕は、司令塔としてだけでなく、リーダーとしてチームを牽引することが期待される。

大東文化大が準々決勝に進出すれば、その相手は明治大と神奈川大の勝者が濃厚。明治大は昨年のウインターカップで福岡大附属大濠の優勝に大きく貢献した湧川裕斗、U18日本代表の千保銀河ら、ここ数年で高校トップレベルの選手が入学している。チームの中心選手して期待されているのは、U17とU19のワールドカップを経験している武藤俊太朗だ。神奈川大は201cmの長谷川比源がプロ入りで中退し、ダーティーワークで貢献していた阿部千寛の卒業によって、今年のチームはフロントラインのサイズが小さい。抜群のシュート力を持つ山本愛哉を軸に、幸嶋謙二コーチは勝つ術を見出せるチームを作ることができるかに注目だ。

トーナメント表右下は、ベスト16で白鴎大と専修大が対戦する可能性大。白鴎大はフィジカルなディフェンスが武器のチームであり、オフェンスの核は司令塔の佐藤涼成だ。モンガ・バンガジョエルのインサイドゲームは、留学生でもフィジカルで対応するのが難しいレベル。試合序盤でショットを決めてリズムを掴めば、攻防両面で相手の脅威になる。昨年と同様に選手層の厚い白鴎大だが、肝心な局面でプレーを決めることを求められるのは佐藤だ。173cmのポイントガードだが、ビッグゲームになればなるほど、強靭な体格を武器にアグレッシブに攻め続けるかが成功へのカギになるだろう。

専修大は昨年の中心選手だった淺野ケニー、市場脩斗の卒業に加え、介川アンソニー翔がBリーグ入り。チームを牽引するのはシュート力と身体能力の高さが魅力の松野遥弥になるが、経験値が少ない選手や新戦力のステップアップは勝利に欠かせない。白鴎大との一戦は、チームの現状と課題を知る絶好の機会になりそうだ。

東海大は昨年のトーナメントでベスト16敗退という厳しい状況から這い上がり、インカレ準優勝という成果を出した。今年から入野貴幸コーチが新指揮官となったが、陸川章コーチの哲学を継承し、心身両面でタフに戦い続けるスタイルは不変。司令塔の轟琉維が大黒柱になるが、中川知定真、ムスタファ・ンバアイら各ポジションにタレントを揃えている。新入生にはFIBAアジアカップ予選の日本代表活動に参加した渡邉伶音、昨年の高校レベルで最高のスコアラーと呼ばれる十返翔里が入学。マッチアップで不利になるポジションがないに等しいチームであることからすれば、日本体育大の3連覇を阻止する最有力候補と言っていいだろう。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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