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バスケット ボール コラム 2024年12月9日

名古屋学院大が日本体育大を撃破し、準決勝で日本大と対戦。もう一つのカードは3年連続で優勝を争った白鴎大と東海大

バスケットボールコラム by 青木 崇
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名古屋学院大の永野威盛(左)と、東海大のハーパー ジャン ローレンス(右)

名古屋学院大の永野威盛(左)と、東海大のハーパー ジャン ローレンス(右)

ハイスコアの展開を強みにオータムリーグを制覇した日本体育大に対し、名古屋学院大は臆することなく点取り合戦に挑んだ。永野威旺が7本、中山玄己が4本を決めるなど、17本の3Pショット成功で日本体育大から105点を奪っての勝利。3Qまで一進一退の攻防だったが、3Q終了間際と4Q最初のオフェンスで中山が左コーナーから3Pを決めたことで勢いに乗った名古屋学院大は、4Qだけで6本の3Pショットを決めて日本体育大を一気に引き離した。

「こうなるとは思わなかったですね。僕らは80点取れればいいと思っていたので、1ピリごとに20点ずつ取るのをどうするのかを考えていましたけど、ここまで来るとは思わなかったですね」とは、名古屋学院大の竹之下秀樹コーチ。永野の31点を筆頭に、5人が2ケタ得点を記録するなど、日本体育大のディフェンスを切り崩した見事な勝利だった。

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オータムリーグでの対戦が1勝1敗だった日本大と神奈川大は、お互いフィジカルなプレーをし、ハーフコートゲームが展開された。日本大は神奈川大のガードコンビ、保坂晃毅と山本愛哉をいかに抑えるかに最大限フォーカスしていた。山本には17点を奪われたものの、井上水都、泉登翔、山田哲汰らがディフェンスで奮闘し、3Pショットを10本中2本成功に抑え、神奈川大を勢いづかせなかった。

コンゴロー・デイビットは29点、16リバウンドとペイント内で強烈な存在感を発揮。他の選手はいずれも1ケタ得点に終わったものの、6人が5点以上を記録していた。古川貴凡コーチが「めちゃくちゃ頑張ったと思います」と称賛した山田がドライブなど3本のFGを決めて6点を奪ったのは、日本大が神奈川大を引き離し、10点差での勝利を手にするうえで大きな意味があった。

4年連続で決勝進出を果たしている東海大は、ハーパー ジャン ローレンス ジュニアがアグレッシブに攻めてチーム最多の16点をマークする活躍もあり、3Q中盤で最大13点のリードを奪った。大東文化大は4Qになると12−2のランを見せ、塚本智裕が5分18秒に3Pショットを決めたことで、53対53の同点に追いつく。

しかし、東海大はタイムアウト後に御林広樹が轟琉維のアシストから3Pを成功させると、ハーパーもドライブからフィニッシュして引き離すことに成功。「御林が1本決めたこととジュニアの活躍」と陸川章コーチが振り返ったように、終盤にジャンプショットとフリースローを2本決めた西田陽成といった4年生が素晴らしい仕事をし、大東文化大を7点差で振り切った。

2連覇を目指す白鴎大は、オータムリーグで1勝1敗だった専修大のチャレンジを退けて6年連続の準決勝進出を果たした。前半は一進一退の攻防になったが、オープンショットが入らなかったことと、ディフェンスからオフェンスのテンポを上げることができず、3Q開始早々に淺野ケニーが3Pを決めたことで5点のリードを奪われた。

しかし、「コーチ陣からトランジション(でペース)を上げろという指示が出ていたので、自分が積極的にプッシュして点数を取りに行きたいなと思っていました」と語った佐藤涼成が、3Pプレーを含むドライブからのレイアップを2本成功して同点に追いつくと、その後もアグレッシブに攻め続ける。24点中11点を3Qで稼ぐなど佐藤がチームを牽引し、15-0のランで最大でリード16点まで広げた白鴎大が、専修大の追撃を振り切った。

◆準決勝見どころ解説◆

準決勝第1試合 名古屋学院大 vs. 日本大

中央大戦の15本に続き、日本体育大戦でもは32本中17本の高確率で3Pショットを決めた名古屋学院大。新潟アルビレックスBBの特別指定選手としてBリーグの経験がある永野威旺、中央大戦で9本の3Pを決めた中山玄己が、得点面でチームを牽引できるかが最大の注目点になる。

日本大は神奈川大戦で11人が6分以上の出場時間を得るなど、選手層の厚いチーム。アップテンポな展開を好む名古屋学院大に対し、厳しいディフェンスでハーフコートの展開に持ち込んでハイスコアの展開を回避したいところ。司令塔の米須玲音と一戸啓吾のゲームコントロールと、コンゴロー・デイビットがインサイドの攻防で優位に立てるかが、日本大が主導権を握るためのカギになるだろう。

名古屋学院大の竹之下秀樹コーチが「留学生がしっかり言うことを聞いてくるので、それが僕らの1番の強みです」と語るように、デイビットに対してオコエ ピーター ジュニアとニャン アマドゥ マクターが互角に渡り合えれば勝機は十分にある。「ものすごいシュートが入るチームなので、しっかりディフェンスを頑張って良い結果が得られるように力を合わせていきたいと思います」と古川コーチが語ったように、日本大としてはボールのない局面でフィジカルな対応をし続けることで、永野と中山をオープンで3Pを打たせないことが重要。その役割を担いそうなのが、190cmのシューター泉登翔と188cmで高い身体能力を持つ山田哲汰になるだろう。

準決勝第2試合 東海大 vs. 白鴎大

3年連続でインカレの頂点を争った2校が、今年は準決勝で対決。過去3年の決勝同様、フィジカルかつ強度の高いディフェンスを両チームとも持ち味だけに、どのようにオフェンスを遂行して得点に結びつけるかが勝敗の分かれ目になりそう。

オータムリーグの直接対決で2勝した白鴎大は、佐藤の得点力とゲームメイク、モンガ バンザ ジョエルのパワフルなインサイドゲームで主導権を握りたいところ。根本大と陳岡流羽の3Pが当たり、ポーグ健が攻防両面でここぞというタイミングでビッグプレーを決められるのも強み。網野友雄コーチは、「1週間お互いに準備しての準決勝になるので、本当にどれだけいい練習ができて土曜日のゲームを迎えられるかということが大事」と語る。

大東文化大を破った後、東海大の陸川コーチは白鴎大との準決勝に向けて意欲満々だ。「気持ちが入ってない時に壊すこともあるけど、インカレではハーパーです。絶対に彼が何かをやってくれる」と、ハーパーが攻防両面でチームを牽引することを指揮官は期待している。福岡第一の後輩である轟とのガード陣がしっかりゲームをコントロールしながら、この2人で高校でチームメイトだった佐藤のオフェンスをスローダウンさせることは、東海大が勝つために欠かせない要素。陸川コーチが「インカレは4年生の大会」と話しているように、スターターの西田陽成と前野幹太が白鴎大の4年生に負けないパフォーマンスを発揮できるかにも注目したい。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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