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不運な故障で厳しい現実に直面した小川敦也。チームメイトが奮闘するも、ライバル東山の前に力尽きた洛南 | ウインターカップ 2020 レビュー【大会6日目】
ウインターカップコラム by 青木 崇 2車椅子に乗る小川敦也
正智深谷との準々決勝、洛南のエース小川敦也は、4Qにジャンプした後の着地で左足首を捻った。ベンチに下がってからも試合後もアイシングなどの応急措置を行ったものの、夜に病院での診察で靭帯損傷と判明したことでドクターストップ。京都府内のライバルである東山戦との準決勝には出場することができなかった。
松葉杖で東京体育館に来場し、ベンチに座りながら戦況だけしか見られないこと小川にとっては、あまりにも厳しい現実を目の当たりにする。「僕らは小川をベスト5に入れてあげたいという思いで試合に臨んだ」と浅野ケニーが話したように、洛南のチームメイトたちは全員でエースの穴をカバーしようという思いで一体になっていた。しかし、1Qで浅野が2つ、東山の留学生ムトンボ・ジャン・ピエールとのマッチアップで先発で起用された199cmの松山雄亮が3つというファウルトラブルに陥ってしまう。
予選で負けたことによるモチベーションに加え、試合開始早々から高い集中力で質の高いプレーを見せた東山。「昨日小川敦也さんがケガをしてしまって、今日の試合に出られないとわかった時にチームの中で複雑な気持になってしまった部分もあったんですけど、勝負は勝負なので」と西部秀馬が語ったように、手負いの虎状態の洛南に対して容赦しなかった。
米須玲音の巧みなゲームメイクからジャン・ピエールがインサイド、西部が3Pやミドルレンジを高確率でショットを決めていく。速攻に持ち込めば米須は自身でフィニッシュに行き、前にスペースができればジャンプショットを次々と成功させていく。浅野が6分21秒に2ファウルでベンチに下がったのをきっかけに、東山は13連続得点でリードを2ケタに乗せると、4Q序盤に30点のリードを奪うなど、最初から最後まで洛南に主導権を握らせなかった。
ファイナルスコアは87対67。試合終了直後、東山の中川泰志がベンチに座る小川の元へと駆け寄っていたのは、ライバルでありながらもお互いに敬意を持っている証だった。試合後、車椅子に乗った状態で取材に応じた小川は、ビッグゲームに出られなかった悔しさで涙を抑えることができない。
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