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バスケット ボール コラム 2019年12月28日

独特のスタイルで好戦見せた東山、王者・福岡第一の背中に届かず

ウインターカップコラム by 平野 貴也
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東山:米須玲音

絶対王者の福岡第一に対し、東山は好対象のスタイルを真っ向からぶつけて苦しめた。ウインターカップ2019第72回全国高校バスケットボール選手権大会の男子は28日に準決勝を行い、初の連覇を狙う福岡第一高校は72−58で東山高校を破り、決勝進出を決めた。前半で10点差のビハインドを追ったが、得意のプレッシングを敢行。チームナンバーワンの守備力を誇る内尾聡理(3年)がボールを奪って速攻につなげ、司令塔の河村勇輝(3年)が得点する流れに持ち込み、第3ピリオド終了時には、58−49で9点のリードまでひっくり返し、そのまま試合を押し切った。

やはり、王者は強かった。しかし、敗れた東山も十分に存在感を示した。堅守速攻を基本とするチームが多い日本の高校バスケット界において、徹底してセットオフェンスを繰り返す、いわば遅攻スタイル。この日は、第1ピリオドこそ西部秀馬(1年)を走らせる速攻を繰り出したが、第2ピリオドからは24秒をたっぷりと使って攻めた。スクリーンを使ってマークを外し、パスを回して相手の守備をかわすと、才気あふれる司令塔の米須玲音(2年)、主将の脇阪凪人(3年)が3ポイントを連発。守備では、長身留学生のムトンボ ジャン ピエール(2年)がリング下をしっかりと守り、河村らのレイアップを次々とブロックし、リバウンドも制圧。福岡第一の河村は「意識せずにやろうと思っていたけど、1本ブロックされたときに想像以上に高さがあって、どうやっていこうかと思って、シュートに意識が向き過ぎて視野が狭くなった」とリズムを狂わされたことを認めた。

前半を終えて東山が10点をリード。王者、危うしの雰囲気もわずかに漂った。しかし、福岡第一は第2ピリオド終盤に、高い位置からの守備を仕掛けた。河村は「ボールを奪うというより、走り合いに持ち込む狙いだった」と明かした。それでも東山はムトンボが高く上げた手にパスを出してボールをキープしながらパスを回して遅攻を繰り出したが、相手コートまで進むのに時間がかかるようになったことで、攻撃のリズムが狂った。東山の大澤徹也コーチは「相手コートに入ったときに、時間が足りなくなった。ドライブで切っていきたいところも、相手の守備の圧力がすごかった。冷静さを失うような守備で、相手を褒めるべき」と悔しがった。司令塔の米須の言葉も、ペースの移ろいをよく表していた。

「パスミスをせず(相手に速攻をさせず)24秒を使い切ることは問題なかった。でも、何本かシュートを打てずに終わることが続き、シュートで終わらないといけないと思い過ぎて、ダブルチームに来られてパスを捌こうとしてカットされて、速攻を出されてしまった。気持ち的にも相手が上回っていた」(米須)

東山の攻撃でミスが出始めると、福岡第一はそれを見逃さずにマンツーマンのタイトな守備から、判断が遅れて足の止まった相手のボールや、苦し紛れのパスを奪って試合のペースをひっくり返した。

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